智頭枕田遺跡

智頭枕田遺跡：古代の息吹を感じる複合遺跡

智頭枕田遺跡は、鳥取県八頭郡智頭町智頭に位置する、縄文時代から平安時代にかけての複合遺跡です。九州を除く西日本において最大級の規模を誇る大規模集落遺跡として知られています。この遺跡から出土した数々の遺物は、鳥取県の指定保護文化財として大切に保存されています。

遺跡の概要

2017年3月までに、およそ80ヶ所の遺跡や遺構が確認されました。発見当時、この遺跡は縄文時代から平安時代までの複合遺跡として、西日本において類を見ない規模を誇っていました。遺跡からは、石囲埋甕炉をはじめ、爪形文土器、押型文土器、石鏃、石錘、石斧、石棒、石錐、石匙、石皿、磨石、土製耳飾など、20万点を超える膨大な数の土器片が出土し、詳細な記録とともに保存されています。

2012年に閉校となった旧土師小学校の校舎が活用され、2017年4月15日には智頭町歴史資料館が開館しました。この資料館では、智頭枕田遺跡などで発見された土器や文化財を中心に、約300点が展示されています。これらの展示品は、古代の人々の生活や文化を今に伝える貴重な資料となっています。

発掘調査の経緯

智頭町保健・医療・福祉総合センターの建設事業に伴い、2003年2月20日から3月20日まで試掘調査が実施されました。その後、2003年7月28日から2004年3月18日まで、事前発掘調査が行われましたが、2004年3月に取り壊されました。

この遺跡の発見は、保健・医療・福祉総合センターの建設の遅延を招き、後に発覚した虚偽報告の一因とされています。しかし、試掘調査延長の決定以前から、完成予定が期日より遅れると当時の町長が発言していたという経緯もあります。

文化財

鳥取県指定文化財

保護文化財（有形文化財）
智頭枕田遺跡出土先史時代遺物（考古資料） - 2018年4月27日指定。

智頭枕田遺跡は、その規模と出土品の豊富さから、古代史研究において重要な役割を果たしています。遺跡から出土した遺物は、当時の人々の生活様式や文化、技術水準を知る上で欠かせない資料であり、歴史を深く理解するための手がかりとなります。智頭町歴史資料館を訪れ、これらの貴重な文化財に触れることで、古代の人々の息吹を感じてみてください。

外部リンク

* 智頭枕田遺跡出土先史時代遺物 - 鳥取県ホームページ「とっとり文化財ナビ」

もう一度検索