暁照雄・光雄

暁照雄・光雄：三味線が奏でる笑いの調べ

暁照雄・光雄は、松竹芸能に所属した音曲漫才コンビです。二人は三味線を手に、軽快な演奏とユーモラスな掛け合いで観客を魅了しました。

メンバー

暁 照雄（あかつき てるお）
本名：浜田 登志夫（はまだ としお）
1937年5月17日 - 2015年5月29日
徳島県阿南市羽ノ浦町出身
舞台上手担当
幼少の頃から浪曲に親しみ、天才少年浪曲師として名を馳せました。後に浪曲師から漫才師へ転身し、上方演芸界を代表する存在となりました。晩年はスナックの経営も行っていました。

暁 光雄（あかつき みつお）
本名：姫野 栄一（ひめの えいいち）
1962年5月15日 -
宮崎県出身
舞台下手担当
高校時代はやり投げの選手として活躍。照雄に師事し、コンビ結成後は三味線漫才の相方として舞台に立ちました。師匠亡き後は、新たなトリオを結成し、芸を続けています。

コンビ結成と略歴

暁照雄は、もともと宮川左近ショーのメンバーとして活躍していました。1986年に宮川左近が亡くなった後、ピンで活動していましたが、弟子の光雄とコンビを結成し、1987年に「暁照夫・光夫」として再スタートを切りました。

当初は宮川左近ショーのイメージが強く、光雄も遠慮がちでしたが、徐々に二人の個性が際立ち、独自のスタイルを確立していきました。2013年にはコンビ名を「暁照雄・光雄」に改名。

2015年5月、照雄が下咽頭がんで逝去し、コンビは解散。その後、光雄は弟弟子の明夫・あきらと「暁トリオ」を結成し、新たな道を歩み始めました。

芸風とギャグ

照雄の三味線の早弾きと、「なんでこんなにうまいんやろ」という自惚れギャグは、宮川左近ショー時代からの定番でした。歌謡曲や演歌を取り入れた歌ネタや、NHKラジオ上方演芸会では、放送中の大河ドラマを題材にした新ネタも披露していました。照雄は三味線にギターピックを使用しており、光雄と明夫も同様の奏法を受け継いでいます。

暁照雄・光雄は、上方演芸の灯をともし続けた名コンビとして、その功績は永く語り継がれるでしょう。

作品

楽曲
徳島の夜 - EPレコード、1980年8月
著書
泣いて笑ってちりとてちん―三味線かかえて40年 ある幸せなる芸人の浪花節的人生論 - 1990年、メタモル出版

もう一度検索