暴れん坊将軍VII

『暴れん坊将軍VII』について

『暴れん坊将軍VII』は、人気テレビドラマ『暴れん坊将軍』の第7シリーズとして、1996年7月13日から1997年1月25日までの間に放送されました。このシリーズは全18話から成っており、シリーズの伝統を受け継ぎながらも、新たなキャラクターやエピソードが追加されています。

スタッフとキャスト

本作のプロデューサーには和佐英彦、加藤守啓（ともにテレビ朝日）、阿部征司、渡辺操、伊駒伊織が名を連ねています。脚本家としては、鈴木則文や和久田正明を始め、複数の才能ある作家が参加しており、監督は松尾正武、荒井岱志、宮越澄が担当しました。

レギュラーキャストには、横内正の大岡忠相や船越英二の田之倉孫兵衛、北島三郎の辰五郎、坂口良子のおさい、三遊亭楽太郎（後の六代目三遊亭円楽）の卯之吉が含まれています。また、真砂皓太の源次、白井滋郎の常吉、安藤一人の三平、田中綾子のおちよ、生稲晃子のおぶん、池谷太郎の桐原佐助、安藤晃子の小雪などが登場します。

ストーリーの概要

本作は、基本的な線は前作に類似しており、新たに桐原佐助とおぶんというキャラクターが加わりました。物語には、源次の母であるおとら（菅井きん）や卯之吉の父・治助（桂歌丸）が登場し、様々な人間関係が描かれます。特に、桂歌丸と楽太郎による軽妙なやり取りは印象的で、当時のテレビ番組「笑点」を思い起こさせる場面も見られました。

オープニング映像は、前シリーズの演出を踏襲しつつ新たに四分割映像が追加されています。また、エンディング映像には夏祭りがテーマにされるなど、視覚的にも楽しませる工夫が凝らされています。

特異なエピソード

特に注目されるのは、第2話「江戸怪奇 吉宗魔界を斬る!」です。このエピソードは未放送の状態が続き、いわゆる封印された作品として知られています。理由としては、マスターテープが存在しないことや内容が放送コードに抵触する可能性があること、非現実的な展開が含まれているためなど、様々な説が飛び交っていますが、真相は謎のままとなっています。

シリーズの終焉

本作の放送は異例にも半年間で終了しており、これに伴い系列作品の多くのキャラクターがこのシリーズを最後に姿を消しました。特に、おさいやおちよ、山田朝右衛門、田之倉孫兵衛などは以降の作品には登場しないことが決定付けられています。最終回となる第18話では、辰五郎を除くめ組メンバーの出番が非常に少なく、ファンにとっては寂しいフィナーレとなりました。

また、第15話「花の板前、妻敵討ち!」では、劇中で黒幕の名前が「安藤刑部」とされているのに対し、スタッフロールでは「安部刑部」と印刷されている点に混乱が見受けられます。これもまた、本作がファンにとって記憶に残る理由の一つぐらいです。

『暴れん坊将軍VII』は、キャラクターやストーリーの豊かさ、独特な演出が一体となった作品であり、視聴者に多くの感動を与え続けました。それぞれのエピソードが描く人間模様や時代背景は、今もなお多くのファンに愛されているのです。

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