曽我真臣

曽我 真臣（そが まさおみ）

曽我 真臣は、1982年12月17日生まれの日本の映画俳優です。兵庫県神戸市東灘区出身。

来歴

幼少期から芝居の世界に足を踏み入れました。宝塚歌劇団のファンだった母親の影響もあり、2歳10ヶ月の時に劇団日本児童に入団し、子役としてキャリアをスタート。その後、劇団東俳に移籍し、テレビCMや歌舞伎公演にも出演するなど活動を続け、演じることの面白さを知ります。将来は俳優を志すようになりますが、中学受験を機に一時活動を休止しました。

甲南中学校に入学後はバスケットボールに没頭。甲南高校に進学後、1年生時に腰を負傷してバスケットボールを断念せざるを得なくなります。この挫折をきっかけに映画を深く観るようになり、再び演技への興味が再燃。甲南大学法学部へ進学後、映画研究部に所属し、演じる楽しさを思い出すと同時に、映画制作の魅力にも目覚め、最終的には部長も務めました。映画研究部での経験から映画俳優を目指すことを決意しますが、両親からは強い反対を受けました。

大学卒業後の2005年、「まずは働く姿を見せる」という約束で一度会社員となります。しかし俳優への夢を諦めきれず、大阪の芸能事務所で2009年まで演技レッスンを続けました。4年間で貯めた資金を元に上京し、活動拠点を東京に移します。2011年まで映画監督の熊澤尚人によるワークショップに参加しましたが、頼るつてもなく上京したため、20代半ばという年齢もあいまって事務所所属が難航。1年以上俳優の仕事がない時期も経験しました。2010年8月には結婚しています。

自主映画の出演募集に精力的に応募するも、書類選考で不合格となる日々が続きましたが、2010年頃から徐々にオーディションに合格するようになります。「青春H」シリーズや堀井彩監督の短編映画など、性的なテーマを扱った作品への出演が多くを占めました。

俳優活動と並行して映像制作も手掛けており、短編映画『パンとイースト菌』（2016年）は「MEC Award 2017」で佳作賞を受賞しています。

転機となったのは、2017年にイベント上映され、2018年に劇場公開された映画『カメラを止めるな!』への出演です。既に同作への出演が決まっていた山口友和氏からの誘いで、撮影2日前にエキストラとして参加することになりましたが、過去に上田慎一郎監督の作品に出演していた縁もあり、数回セリフがある役での出演となりました。それでも、出演時間は合計1分16秒、セリフは3言のみという、決して大きくはない脇役でした。

短い出演時間ながらも、当初劇場公開予定がなかった作品に魅力を感じ、出演者としてだけでなく「宣伝のサポート」として盛り上げに貢献したいと考え、宣伝活動に積極的に参加。特に劇場公開後の舞台挨拶には自主的に登壇を続け、最終的には1日も休まず100日間連続で登壇するという快挙を成し遂げました。この功績を称え、上田監督から映画の出演券が贈られています。この連続登壇は妻が妊娠中の出来事であり、期間中には第一子が誕生しました。最終的には139日間劇場に通い続けた曽我氏に対し、改めて感謝を伝える企画として、曽我氏を対象としたリポビタンDとのコラボPRムービー『カンシャを止めるな!』が制作されています。2019年5月にNHK BSプレミアムで放送された『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』でも、連日の映画館通いや上映前のビラ配りといった彼の努力が紹介されました。また、2019年3月に配信されたスピンオフ作品のウェブドラマ『ハリウッド大作戦!』にも出演しており、本編より出演機会が増え、セリフも大幅に増加しています。

これらの活躍により、2018年には母校である甲南大学の摂津祭でスペシャルトークショーが行われるなど、同大学に度々招かれました。また、曽我氏の影響を受けた学生やOB・OGにより、廃部寸前だった同大学の映画研究部を再興する動きが起こり、OB・OG組織「甲樽会」の支援も得て、2019年5月には正式なサークルとして認められています。

2019年6月10日からは、俳優の久場寿幸氏と共にインディーズ映画紹介を目的としたYouTubeチャンネル『シネマ・チラリズム』を開始しています。

スタッフ・キャストが一度も対面せずリモートワークのみで制作され、2020年5月1日にWeb公開された短編映画『カメラを止めるな!リモート大作戦!』にもわずかながら出演しています。本編での舞台挨拶と同様に、今作でもWeb上で動画を公開する形で「リモート舞台挨拶」を連日行い、これは「舞台挨拶リレー」という形式で他の関係者にも広がりを見せました。

人物

歌唱が得意で、声楽の経験があります。また、仕事で使用するプログラミングも特技としています。趣味は映画や舞台の鑑賞、料理、変顔。『カメラを止めるな!』の舞台挨拶も趣味の一つと語っています。

自身を人懐っこく裏表のない性格だと分析しています。

尊敬する俳優として役所広司氏と小日向文世氏を挙げています。脇役を演じることを好み、中でも観客の印象に残る個性的なキャラクターへの挑戦を望んでいます。

舞台子役の都留将馬氏は甥にあたります。

出演作品

映画

青春Hシリーズ
Making of Love（2010年）
イチジクコバチ（2011年）
恋する神さま 古事記入門（2013年）
狂恋（2015年）
4／猫 ねこぶんのよん「ねこまんま」（2015年）
仁光の受難（2017年）
カメラを止めるな!（2018年）
上田慎一郎ショートムービーコレクション「テイク8」（2018年）
帰ってきた一文字拳 最強カンフーおじさん対改造人間軍団（2019年）
イソップの思うツボ（2019年）
はらわたマン（2019年）
劇場版 ゴードン探偵事務所 はじまりのシュガー（2023年）

ウェブ映画

カメラを止めるな!リモート大作戦!（2020年）
地獄のテレワーク 電脳戦士ヤスダ対暗黒企業（声の出演）（2020年）

ウェブドラマ

田中圭24時間テレビ「くちびるWANTED」（2018年）
カメラを止めるな! スピンオフ ハリウッド大作戦!（2019年）

テレビ番組

痛快TV スカッとジャパン「ショートショートスカッと」（2018年）
アナザーストーリーズ 運命の分岐点「“カメラを止めるな!”〜低予算×無名が生んだ奇跡〜」（2019年）

舞台

オペレッタ「こうもり」（2019年）
オバケン 畏怖咽び家特別公演「醜悪の棲家」（イマーシブシアター）（2019年）

インターネット番組

シネマ・チラリズム（MC）（2019年-）

広告映像

CODEOスペシャルShort Film「嬉し涙と悔し涙のまんなか」（2015年）
大正製薬 リポビタンD PR用WEBムービー「カンシャを止めるな!」（2019年）

映像制作作品

映画

アリスの住人（助監督）（2021年）

短編映画

パンとイースト菌（2016年）
Transport（2017年）
widow（2017年）

その他

* GEKI-kisyuryuri 公演 「失楽園 前編・後編」PV（撮影）（2018年）

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