最上武雄

最上武雄

最上武雄（もがみ たけお、1911年3月13日 - 1987年12月15日）は、日本の土木工学者であり、昭和から平成にかけての土木工学界を牽引した人物です。専門は土質工学であり、その分野における先駆的な研究と教育活動で多大な功績を残しました。

生涯

1911年（明治44年）に生まれた最上武雄は、1934年（昭和9年）に東京帝国大学工学部土木工学科を卒業しました。卒業後は母校に残り、講師、助教授を経て、1947年（昭和22年）には教授に就任しました。1968年（昭和43年）には工学部長となり、大学運営にも大きく貢献しました。

1971年（昭和46年）に東京大学を定年退官すると同時に名誉教授となり、その後は日本大学理工学部教授として教鞭をとり続けました。1981年（昭和56年）には同大学の顧問に就任し、教育者としての活動を終えました。また、この間には攻玉社短期大学で客員教授も務めています。

研究者、教育者としての活動以外にも、最上武雄は多くの学会や協会の要職を歴任しました。日本学術会議会員をはじめ、土質工学会会長（名誉会員）、国際土質基礎工学会議副会長、日本建設機械化協会会長（名誉会員）、土木学会会長などを務め、土木工学界の発展に大きく貢献しました。

1987年（昭和62年）12月15日、肺性心のため76歳で逝去しました。

受賞歴

最上武雄の研究業績は、数々の賞によって高く評価されています。

1943年（昭和18年）：土木学会賞
1967年（昭和42年）：土質工学会論文賞
1969年（昭和44年）：土質工学会功績賞
1983年（昭和58年）：土木学会功績賞

これらの受賞歴は、最上武雄が土木工学、特に土質工学の分野において、いかに大きな足跡を残したかを物語っています。

参考文献

福岡正巳「元会長名誉会員最上武雄氏のご逝去をいたむ」『土と基礎』第36巻、第2号、1988年。https://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_10434454_po_ART0005449178.pdf?contentNo=1&alternativeNo=
高橋裕、藤井肇男 共著『近代日本土木人物事典: 国土を築いた人々』鹿島出版会、2013年。ISBN 4306094294。

最上武雄は、その研究業績と教育活動を通じて、日本の土木工学の発展に大きく貢献した人物として、後世に語り継がれています。

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