月の交点

月の交点

月の交点は、月の軌道が黄道面、すなわち地球の公転面と交わる2つのポイントのことを指します。これには昇交点と降交点があり、天球上では互いに反対の位置に配置されています。昇交点では、月が黄道を南から北へ通過し、降交点では北から南へ通過します。

これらの交点は、月が歳差運動の影響を受けて黄道上を移動するときに存在し、1周するのにおおよそ6793.5日、または18.5996年が必要です。この周期はサロス周期に近いものの、偶然の一致であり、食の周期につながるものではありません。また、日食や月食は、月の交点近くでのみ発生します。具体的には、月と太陽が同じ交点にあるときに日食が起き、反対の交点にあるときに月食が起こります。

名称と記号

月の交点は、英語では「ノード」と呼ばれ、昇交点は「アセンディングノード」または「ノースノード」、降交点は「ディセンディングノード」または「サウスノード」とも表現されます。これらの用語は一般的な交点を指しつつ、特に月の交点に関連して用いられることもあります。

歴史的には、月の昇交点を「ドラゴンヘッド」（ラテン語では「Caput Draconis」）、降交点を「ドラゴンテール」（ラテン語では「Cauda Draconis」）と呼ばれ、これらの名称は現在も占星術において使われることがあります。インドの占星術では月の昇交点を「ラーフ」、降交点を「ケートゥ」としており、これらは漢字圏では「羅睺」と「計都」と表記されます。月の昇交点や降交点には、それぞれ特定の天文記号が存在します。

占星術での扱い

占星術の分野では、月の交点は実際の天体ではないものの、天体と同様に天球上を移動する天体のように扱われます。そのため、占星点として特に注意されることがあります。日食や月食と密接に関係しているため、神秘的な存在として扱われることが多く、西洋占星術ではホロスコープに特記されることがよくあります。

特に、転生を信じる宗教に関連する流派では月の交点が重視され、個人の業に結びつけられることが多いです。また、本人と社会との接点としての意味を持つ占星術の流派も存在します。さらに、ゾロアスター教やアラビア占星術では、月の交点が巨大なドラゴンとして象徴されることもあります。

関連項目

• - 九曜

このように、月の交点はただの天文学的な現象にとどまらず、占星術や文化的な面でも重要な意味を持つ存在です。

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