月刊アニマルハウス

月刊アニマルハウスについて

『月刊アニマルハウス』は、1989年3月に創刊された月刊漫画雑誌で、白泉社によって発行されました。この雑誌は、青年漫画に特化しており、白泉社の男性向け雑誌の中では唯一の存在でした。前身となる『少年ジェッツ』やその後継『月刊コミコミ』から引き継がれる形でスタートしましたが、創刊時にはそのスタイルへ大きな変革が見られました。

本雑誌は、オリジナルの「少年誌」というカテゴリーから「青年誌」へと向けられ、より成熟した内容と視点をもった作品が数多く掲載されるようになりました。これにより、登場人物が年齢を重ね、よりお色気を意識した作品が多くなったことが特長です。また、特にSF作品はこの時期に大幅に減少し、他ジャンルへのシフトが進みました。

創刊当時、前々々号までの未完作品や他誌で続行中の作品の掲載はなかったものの、いくつかの作品は新しい雑誌で連載が再開される形をとりました。特に、ニッチな題材を扱った作品があり、すでに名声を築いていた作家たちによる多彩な物語が詰め込まれていました。作品の中には、ペンネームを変更した唐沢なをきの作品もあり、独自の個性を発揮していました。

『月刊アニマルハウス』は、1992年に休刊となりました。引き続きその精神を引き継ぐ形で、『ヤングアニマル』という後身雑誌が設立され、人気のあった作品は新たな舞台で引き続き掲載されました。特に『ベルセルク』や『砂の薔薇』、『あばよ白書』といった名作は、そのまま『ヤングアニマル』に移行し、多くのファンに支持され続けています。

主な連載作品

本雑誌には多くの特徴的な作品が掲載されました。以下は代表的な連載作品の一部です：

• - 雨宮淳による『恋はミラクル!』
• - 有間一郎の『CRAZYりぼん』
• - 池田おさむによる『ばななわに園』
• - 井上康彦が原作を担当した『北壁の死闘』
• - 唐沢なをきによる『ホスピタル』および『BURAIKEN（ぶらいけん）』
• - 後藤友彦の『激愛戦士KEN!!』
• - たがみよしひさの『ファイター』
• - 田中雅人による『あぶない!!ジャンクポリス』そして『狂霊捜査官REIJI』
• - 近石雅史の『デーモンバスター竜』
• - 永田トマトの『掌のYESTERDAY』
• - 三浦建太郎が手がける『王狼』と『王狼伝』
• - もみじ拓の『アニマルな人たち』

これらの連載作品は、いずれも個性的でファンを惹きつける内容となっており、今なお多くの読者に記憶されています。『月刊アニマルハウス』は、当時の漫画シーンにおいて欠かせない存在であり、その影響は後の漫画界にも色濃く残っているといえるでしょう。

もう一度検索