月刊IKKI

月刊IKKIについて

『月刊IKKI』（げっかんイッキ）は、2003年から2014年にかけて小学館から発行されていた月刊漫画雑誌です。毎月25日に新号が発売され、多くの読者に親しまれました。この雑誌は、多様な作品や独自のテイストで、他の漫画雑誌とは一線を画していました。

創刊の背景と経緯

月刊IKKIの歴史は、2003年2月25日の初号から始まります。その前身は2000年に創刊された増刊号『スピリッツ増刊IKKI』であり、これは『ビッグコミックスピリッツ』の一部として隔月で発行されていました。月刊化に伴い雑誌はリニューアルされ、初代編集長には江上英樹氏が就任しました。その際、キャッチコピーとして掲げられた「コミックは未だ黎明期である」は、多様なクリエイティブな可能性を示唆しており、雑誌の理念を反映したものでした。

特徴と人気作品

月刊IKKIは、特にマンガ界のマニア層に好評を博しました。多くの作品が他の人気雑誌と共通する執筆陣によって描かれており、小野塚カホリやジョージ朝倉など、他の分野で活動する漫画家が参加しました。また、新人作家を支援するために定期的に実施された「イキマン」という新人賞を通じて、斬新な作品が次々と紹介されていきました。こうした背景から、月刊IKKIはしばしば「小学館のアフタヌーン」や「小学館のガロ」と称されました。

特筆すべき点は、装丁デザインにあり、他の小学館の漫画雑誌とは異なり、ほとんどすべてのデザイン作業をコズフィッシュが手がけました。これにより、独自のブランドイメージが形成され、多くの読者に支持されました。また、アイドルグラビアの掲載はありませんでしたが、丸田祥三による独自のテーマのグラビアが存在し、そのユニークさが話題になりました。

発行部数と休刊

当初は小部数で経営が苦しかったものの、2007年以降は単行本の売り上げの向上やメディアミックスの広がりによって黒字化に成功しました。加えて、2013年には公式サイト「イキパラ」を開設し、WEB版作品を発表するなど、新たな試みも行われました。

しかし、2014年7月に休刊が発表され、11月号をもってその歴史に幕を下ろしました。発表された際には、連載中の作品について今後どうなるのかが気になるところでしたが、一部の作品は新たに創刊される計画の下、2015年初頭に新雑誌で連載が再開される予定とされました。この新雑誌『ヒバナ』は『ビッグコミックスピリッツ』の増刊として発行され、再び多くの作品が発表されることとなりました。

代表的な連載作品

休刊時には数多くの人気作品が連載されていました。青野春秋による『IKKIと私』や、有永イネの『鬼さん、どちら』、榎本俊二の『火事場のバカIQ』など、さまざまなジャンルの作品が揃っていました。また、この雑誌は鉄道題材の作品も数多く掲載しており、江上編集長の趣味が反映された内容となっていました。

まとめ

月刊IKKIはその独自の視点と斬新な作品群によって、漫画界において重要な役割を果たしてきました。休刊後も多くの作品が新たな場で続いていることから、その影響は今も色褪せていません。

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