月寒駅

月寒駅（つきさっぷえき）

月寒駅は、かつて北海道札幌市白石区栄通に位置していた、日本国有鉄道（国鉄）千歳線（末期は函館本線貨物支線）の駅でした。現在は廃駅となっています。事務管理コードは▲131402でした。

概要

月寒駅は、北海道鉄道札幌線の開業と同時に開設されました。駅の所在地は旧白石村でしたが、駅舎は旧豊平町月寒の近くに建てられました。1944年（昭和19年）頃、軍司令部や豊平町議会は「つきさっぷ」という駅の読み方を「つきさむ」に変更しようとしましたが、当時の国有鉄道はこれを受け入れず、「つきさっぷ」の駅名を維持しました。

千歳線の新線への付け替えの際、月寒駅は旅客営業を廃止しました。しかし、東札幌駅 - 月寒駅間は函館本線貨物支線（白石駅 - 月寒駅）に編入され、1965年（昭和40年）に完成したアサヒビール北海道工場からの貨物積み出しを担う貨物駅として、1976年（昭和51年）まで使用されました。

1964年（昭和39年）当時、月寒駅の1日の利用者数は約1,000人に達していたとされています。

歴史

1926年（大正15年）8月21日：北海道鉄道（2代）札幌線の沼ノ端 - 苗穂間の開業に伴い、月寒駅が開設されました。当時は一般駅でした。
1943年（昭和18年）8月1日：北海道鉄道が戦時買収私鉄に指定され国有化。鉄道省（1949年からは国鉄）千歳線の一部となりました。
1973年（昭和48年）9月9日：千歳線の線路付け替えにより、苗穂 - 東札幌間と月寒駅 - 北広島間が廃止され、白石 - 月寒駅間が函館本線貨物支線の終端駅となりました。旅客扱いもこの時に廃止。東札幌駅との駅間距離は2.7 kmから2.8 kmに改められました。
1976年（昭和51年）
8月31日：アサヒビール関連の貨物列車の運行が終了しました。
10月1日：東札幌 - 月寒駅間が廃止され、月寒駅も廃駅となりました。

駅周辺

北海道中央バス「月寒中学校」停留所

旅客扱い廃止後もバス停の名称は「月寒駅前（つきさむえきまえ）」のままで、白石駅前との間の路線は代替バスとして運行されていました。駅の廃止後、「月寒中学校前」を経て、現在の名称に変更されました。

跡地

月寒駅の跡地には、一部に1982年（昭和57年）1月18日に札幌市白石老人福祉センターが開館したほか、アサヒビール北海道工場の物流センターが建設されました。東北通から駅舎へと続く道路は現在も残っており、その道路が物流センターに突き当たる場所に、かつて駅が存在したことを示す記念碑が建てられています。

隣の駅

日本国有鉄道

千歳線（旧線）

東札幌駅 - 月寒駅 - 大谷地駅

脚注

注釈

出典

関連項目

日本の鉄道駅一覧
* 廃駅

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