月箱

『月箱』の詳細

『月箱』（つきばこ）は、同人サークル「TYPE-MOON」が、活動を終了する際にリリースした特別な作品です。このパッケージには、『月姫』、その続編にあたる『月姫PLUS-DISC』、そして『歌月十夜』の3作品が収載されています。特に注目すべきは、『月姫PLUS-DISC』に追加された要素を反映した『月姫PLUS+DISC』版が収められている点です。これにより、ファンは壮大な物語を再び楽しむことができます。

発表と頒布

2003年4月2日、TYPE-MOONは公式サイトにて商業活動への移行を発表しました。この際、参加予定だった「コミックレヴォリューション33」への出展をもって同人活動を終了すると告知され、同時に『月箱』の頒布も告知されました。

4月29日にはイベント会場で『月箱』が頒布され、同イベント後には全国の同人ショップでも取り扱われることとなりました。イベント価格は2000円で、委託販売分は2500円でした。この価格設定も、作品に込められた情熱を考慮すれば納得のいくものでした。

内容の詳細

『月箱』に収められている作品群は、TYPE-MOONがこれまでに築き上げたものですが、特に『月姫PLUS-DISC』は制作の裏話やゲスト作家による特別なイラストを収録しています。ゲスト作家は14名に及び、逢倉千尋、赤井孝美、現津みかみ、池上竜矢、梶島正樹など、多彩な才能が集結しました。

ただし、ストーリーやシナリオに新たな要素は追加されていません。元の作品の魅力をそのままに、数曲のBGMは『月箱』用にアレンジが施されています。このことからも、TYPE-MOONがファンに向けた魂のこもった贈り物であることが伺えます。公式ウェブサイトでも、「最後の、ほんの小さな贈り物です」として、その想いが伝えられています。

近年、2023年の時点で『月箱』は流通が難しくなり、ショップでは完売の状態が続いています。インターネットオークションでは1万円から3万円と高値で取引されることも珍しくありません。中古ソフトを扱うショップでも同様の傾向が見られますが、箱内のCDケースの扱いや状態に関する評価が難しいため、購入時には慎重さが求められます。

今後の展望

TYPE-MOONは、これまでの成功を受けて次回作にも期待が寄せられています。特に『Fate/hollow ataraxia|Fate_hollow ataraxia』に続く作品の一つとして、『月姫』の商業リメイクが予定されているとされています。これにより、ファンは新たに生まれ変わった『月姫』の物語を楽しむことができる日が来るでしょう。

このように、『月箱』は単なるゲームの再発売に留まらず、TYPE-MOONの歴史や情熱、そしてファンへの深い愛情が詰まった特別なアイテムなのです。

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