有明町 (長崎県)

長崎県有明町：歴史と文化が息づく地

有明町は、かつて長崎県南部の島原半島に位置していた町です。南高来郡に属していましたが、2006年1月1日に島原市へ編入され、自治体としての歴史を終えました。この記事では、有明町の地理、歴史、産業、文化などについて詳しく解説します。

地理

有明町は島原半島の北東部に位置していました。この地域は自然が豊かで、農業や漁業が盛んな地域でした。

隣接市町村

有明町は、以下の市町村と隣接していました。

島原市
雲仙市

地域

地名

有明町の地名は、合併前の村名を冠した十干（甲、乙、丙など）を用いた独特な表記が特徴的です。これは、旧村の歴史を今に伝えるものであり、地域の人々にとって大切なアイデンティティとなっています。

旧大三東村

旧大三東村は、もともと大野、三之沢、東空閑の三大字からなる村でした。合併後、これらの大字の頭文字を組み合わせた「大三東」を冠する字名となりました。以下がその例です。

大三東甲/松崎名
大三東乙/小原名
大三東丙/浜口名
大三東丁/苅木名
大三東戊/大野名

旧湯江村

旧湯江村には大字が存在しませんでした。合併後は、旧村名を冠する字名が用いられました。以下がその例です。

湯江甲/池田名
湯江乙/久原名
湯江丙/釘崎名
湯江丁/戸田名

歴史

近現代

有明町の歴史は、明治時代の町村制施行から始まりました。以下に、その主な出来事をまとめます。

1889年（明治22年）4月1日：町村制施行により、大三東村（大野村、三之沢村、東空閑村が合併）と湯江村が発足。
1955年（昭和30年）4月1日：大三東村と湯江村が対等合併し、有明村となる。
1961年（昭和36年）11月3日：有明村が町制施行し、有明町となる。
2006年（平成18年）1月1日：島原市に編入され、自治体として消滅。

行政

有明町の最後の町長は木下康博氏で、1994年7月27日から3期にわたり町政を担いました。

産業

有明町の産業は、第一次産業から第三次産業まで幅広く展開していました。以下は、平成12年国勢調査に基づく産業別人口比率です。

第一次産業：30.2%
第二次産業：29.1%
第三次産業：40.7%

このデータから、農業、漁業などの第一次産業が重要な役割を果たしていたことがわかります。また、第二次、第三次産業もバランス良く存在していたことが伺えます。

教育

有明町には、町立の中学校と小学校がありました。

中学校

有明中学校

小学校

大三東小学校
高野小学校
湯江小学校

これらの教育機関は、地域の子どもたちの教育を支えていました。

交通

有明町の交通は、鉄道、バス、道路が整備されていました。

空港

最寄りの空港は長崎空港です。

鉄道

島原鉄道が町内を走っていました。

島鉄湯江駅（現：有明湯江駅）
大三東駅
松尾町駅（現：松尾駅）

中心駅は島鉄湯江駅でした。

バス路線

島原鉄道バスが一般路線バスとして運行されていました。

道路

一般国道：国道251号
主要地方道：長崎県道58号愛野島原線

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

有明の森フラワー公園：四季折々の花が楽しめる公園でした。

有明町出身の有名人

仲町貞子（作家）：旧大三東村出身

関連項目

長崎県の廃止市町村一覧
島原市の地名
有明町 (曖昧さ回避)

外部リンク

長崎県有明町（2005/12/20アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project
島原地域合併協議会（2006/01/19アーカイブ） - 国立国会図書館Web Archiving Project

有明町は、その短い歴史の中で、地域の人々の生活を支え、独自の文化を育んできました。現在では島原市の一部となっていますが、その歴史と文化は今もなお、地域の人々に大切にされています。

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