服部三男雄

服部三男雄の人生と業績

服部三男雄（はっとり みなお、1944年11月10日生まれ）は、日本の政治家であり、弁護士、元検事として知られています。彼は自由民主党に所属し、参議院議員を二期務めました。東京都立九段高等学校を経て東京大学法学部を卒業し、法律の道を歩むことになります。彼の父親、服部安司は郵政大臣としても名を馳せており、政治一家の出身です。

来歴

三男雄は、父の影響を受けつつも、反発心から検察官の道を選択しました。司法修習生時代に検事の仕事を見て、「悪いやつは許さない」という姿勢に強く惹かれたことが彼の志望動機でした。1972年に東京地方検察庁の検事に任命されて以来、青森地検や浦和地検、長野地検などで勤務し、連合赤軍事件の公判など多岐にわたる事件を担当しました。長野地検時代には主任検事として、1980年に発生した富山・長野連続女性誘拐殺人事件の取り調べを行い、著名な作家、佐木隆三の著書においてその高圧的な取り調べの手法が批判されています。その後、服部は被疑者に対する取り調べについての葛藤を語り、相手に対する謝罪の意を表しています。

1984年に東京地検を辞職し、弁護士としての活動を開始。彼は法律の幅広い分野に興味を持ち、第一東京弁護士会に登録しました。1989年には政治に再度関心を寄せ、保守系無所属の候補者として選挙に参加しますが、1990年の衆議院選挙では落選してしまいます。

1992年、彼の父が参議院選挙への不出馬を決定したことで、服部は自民党の公認候補として立候補する機会を得ました。投開票の結果、彼は高市早苗に勝利し、初当選を果たします。彼はその後、1998年の参議院選挙でも再選されましたが、2004年には落選となります。

政治活動

服部は農林水産政務次官（第2次橋本内閣）や参議院外交防衛委員長の役職に就くなど、国会における政治活動も行いました。特に自民党法務部会長として通信傍受法の成立に寄与し、日本国憲法第9条の改正に関する発言を行いました。自衛隊の存在を条文に明記する必要性を提唱し、国の安全保障についても議論を深めました。

地元の『奈良新聞』では、服部の国会出席率や発言数が取り上げられることがありました。特に外交防衛委員長としての発言が注目され、彼の行動が議員の中で取り沙汰されることもありました。また、服部は、検事時代は被疑者に厳しく接する傾向があったと述べていますが、彼の思考には一貫したルールがあり、軽い罪には厳しく、重大な罪には柔らかな接し方を貫くことが原則であったようです。

プライベートと趣味

服部は自然や動物を愛し、山やバードウォッチングを趣味としています。彼の人生には、法律だけでなく自然科学への興味もあり、学生時代には人類学者を志していたこともありました。霊長類に関する専門書を収集し、幅広い知識を持つ人物として知られています。

彼の人生は、政治家、検察官、弁護士としての多様な活動に支えられつつ、個人的な興味や関心にも根ざしたものです。服部三男雄は、ただの政治家ではなく、多面的な視点を持った人物として日本社会に貢献し続けています。

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