連合赤軍

連合赤軍の概要

連合赤軍（れんごうせきぐん、英: United Red Army）は、1971年から1972年にかけて活動した日本の極左テロ組織であり、新左翼の一つです。この組織は、共産主義者同盟赤軍派と京浜安保共闘革命左派の合流によって設立されました。連合赤軍は、山岳ベース事件やあさま山荘事件などの重大事件を引き起こし、多くの殺人や暴力的な行動を行いました。

発足の経緯

連合赤軍の成立の背景には、日本共産党が戦後の武装闘争路線を放棄したことへの不満がありました。反発する急進的な学生党員たちは、1955年に武装闘争を継続する「新左翼」を形成しました。しかし、1971年頃には既存の新左翼組織が弱体化していました。赤軍派は資金力があったものの武器が不足し、一方で革命左派は武器を持ちつつも資金に乏しい状態でした。

このような状況下で、赤軍派と革命左派はお互いの活動を評価し、利益が一致したため、武装組織同士が統合され、連合赤軍が発足しました。最初の合同軍事訓練では、両派の間に激しい対立が生じましたが、表面上は友好的に終わりました。その後、両派の指導部は「新党」の結成を議論し、非合法部の指導者たちは暴力的党派闘争を検討しました。

思想と指導体制

連合赤軍は毛沢東主義を基本とした思想を掲げていましたが、その運営体制は複雑で、実質的には森恒夫が独裁的な権限を持っていました。思想的には、毛沢東の人民戦争理論や「自力更生」といった言葉が使われましたが、スターリンに対しては批判的で、スターリン的傾向があるメンバーは「死刑」にされました。

主要事件と内部の暴力

1971年12月31日以降、連合赤軍は山岳ベース事件とあさま山荘事件の二つの重大事件を引き起こしました。山岳ベース事件では、内部で粛清が行われ、集団リンチによって多数のメンバーが殺害されました。一方、あさま山荘事件では、連合赤軍メンバーが宿泊施設を占拠し、9日間にわたって警察との対峙が続きました。この事件の結果、社会に大きな衝撃を与えることとなりました。

「総括」とリンチ

連合赤軍内では「総括」と呼ばれる反省が行われていましたが、このプロセスはやがて暴力を伴うリンチへと変わりました。リーダーたちは仲間に対して強制的な反省を求める中で、全体での暴力が日常化しました。これにより何人かは命を落とし、内輪の権力闘争がエスカレートしました。

その後の展開

連合赤軍は、後に国際指名手配されるメンバーも出ましたが、最終的には組織が解体されました。事件の結果、社会における革命思想や過激派の動きに対する視線が変わり、日本の政治情勢にも影響を及ぼしました。連合赤軍の元メンバーたちの多くは、後に反省し保守的な立場に転向するケースが見られました。この運動家たちによる過去の行動振り返りは、彼らの人生に対する認識の変化を浮き彫りにしています。

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