朝倉直巳

朝倉直巳について

朝倉直巳（あさくら なおみ、1929年9月22日 - 2003年2月14日）は、日本のグラフィックデザイナーであり、美術教育者としても知られています。彼のキャリアは、日本国内だけでなく、中国や台湾でも広がり、その影響力は教育界においても計り知れません。

学歴とキャリアのスタート

朝倉は静岡県立静岡中学校を卒業後、東京教育大学（現在の筑波大学）で教育学部芸術学科の構成専攻を修了しました。大学を卒業した後、グラフィックデザイナーとしての道を歩み始め、1960年には福島大学教育学部に入職しました。この時から彼の教職人生が始まり、以降40年以上にわたって大学教員としてのキャリアを重ねました。

教育界での功績

朝倉は、山口大学、京都学芸大学、そして筑波大学を経て1990年からは文教大学で教授として教壇に立つことになりました。また、2001年には台湾の崑山科技大学で視覚伝達設計系の客座教授に就任しています。彼の教育活動は日本国内に留まらず、アジア全体に及び、デザイン学や構成学にも大きな影響を与えました。特に、広州美術学院や山東工芸美術学院、天津美術学院などでも名誉教授としての地位を得ています。

彼の業績とその影響

日本デザイン学会の名誉会員であり、日本基礎造形学会の初代会長を務めた彼は、学会内での多大な貢献が評価され、「朝倉の名を冠した学会賞」が設けられるほどです。また、崑山科技大学には朝倉のための特別記念室や奨学金、作品賞が設立されており、彼の偉業を後世に伝える役割を果たしています。

著作について

朝倉は数多くの著書を残しており、特に以下の作品は広く知られています。

• - 『紙 : 基礎造形・芸術・デザイン』(美術出版社, 2001)
• - 『芸術・デザインの色彩構成』(編著, 六耀社, 1995)
• - 『芸術・デザインの立体構成』(編著, 六耀社, 1992)
• - 『芸術・デザインの光の構成』(六耀社, 1990)
• - 『芸術・デザインの平面構成』(六耀社, 1984)

これらの著作は、中国、韓国、台湾でも翻訳され、出版されています。

家族について

私生活では、長男の朝倉景樹も教育社会学者として活動しており、父親の影響を受けているでしょう。

まとめ

朝倉直巳は、その業績と教育者としての活動を通じて、日本をはじめとするアジア地域のデザイン界に多大な影響を与えました。彼の教え子たちや後進のデザイナーたちにとって、彼の存在は常に目標であり続けることでしょう。

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