木下駅

木下駅：歴史と現代が交差する成田線の駅

木下駅は、千葉県印西市木下にあるJR東日本成田線（我孫子支線）の駅です。1901年（明治34年）、成田鉄道の安食～我孫子間の開業と同時に開業しました。当初は旅客と貨物の両方を扱い、地域経済を支える重要な拠点でした。その後、1920年（大正9年）に鉄道省（後の国鉄）の駅となり、長い歴史を刻んできました。

1974年（昭和49年）に貨物取扱いを廃止、1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化を経て、JR東日本へと引き継がれました。2001年（平成13年）にはSuicaの利用が可能になり、利便性が向上しました。

2007年（平成19年）からは、老朽化した駅舎の建て替え工事が開始され、2008年（平成20年）には新しい橋上駅舎が完成しました。新駅舎は、延べ床面積約210平方メートルで、木の素材感を生かした外観が特徴です。エレベーターの設置などバリアフリーにも配慮されており、快適な駅空間を実現しています。また、全長37メートル、幅員約4.5メートルの自由通路も整備されました。

以前の木造駅舎時代には、北側に駅舎があり、朝の上野行の一部列車は、行商人の負担軽減のため、1番線から発車する配慮がされていました。現在の橋上駅舎は、相対式ホーム2面2線の構造で、成田統括センター（湖北駅）の管理下にあり、JR東日本ステーションサービスによる業務委託駅となっています。終日、遠隔対応も可能な「お客さまサポートコールシステム」を導入し、多機能券売機も設置されています。

ホームに設置されているトイレは男女別水洗式で多機能トイレも備え付けていますが、ホームからは直接入ることができません。駅舎改築前は、改札内外から利用できる男女共用の水洗式トイレが設置されていました。また、旧駅舎時代に使われていた木造の跨線橋は、かつて国鉄成田駅で使用されていたもので、1935年（昭和10年）7月18日から2008年（平成20年）9月29日まで、長きにわたり木下駅で活躍しました。

2014年（平成26年）には業務委託化され、2024年（令和6年）3月にはみどりの窓口の営業が終了する予定です。

利用状況と周辺環境

2023年度の1日平均乗車人員は約1,844人です。駅周辺は、古くから木下街道の宿場町「木下宿」として栄えた歴史を持ち、その面影を残す街並みが広がっています。国道356号沿線には多くの商店が立ち並び、活気ある地域となっています。

アクセス

木下駅には、ちばレインボーバスや印西市ふれあいバスなど複数のバス路線が乗り入れており、周辺地域へのアクセスも良好です。

バス路線（一部）

南口: ちばレインボーバス（八千代緑が丘駅行、津田沼駅行、船尾車庫行）、東京電機大学スクールバス、印西市ふれあいバス（市役所行、千葉ニュータウン中央駅北口行）
北口: 印西市ふれあいバス（市役所行）

隣の駅

布佐駅
小林駅

木下駅は、歴史と現代が融合した、地域に根ざした駅と言えるでしょう。今後も地域住民にとって重要な交通拠点として、その役割を果たしていくものと期待されます。

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