木口健太

木口 健太（きぐち けんた）

日本の俳優。1988年8月22日、茨城県に生まれる。現在の所属事務所はUNBLINK。これまでにバイツ、ティー・アーティストといった事務所に所属していた経験がある。

俳優としての経歴

木口健太氏の俳優としてのキャリアは、2011年に公開された映画『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』での端役出演から始まる。これが彼のスクリーンデビューとなった。翌2012年には、自主製作映画『馬毛島クロス』で初めて主役を務める機会を得たが、この作品は劇場では一般公開されなかった。

大きな転機の一つとなったのは、2015年に公開された映画『おんなのこきらい』（監督：加藤綾佳）への出演である。この作品は「MOOSIC LAB 2014」で上映され、木口氏はその演技が高く評価され、男優賞を獲得した。この受賞により、彼の存在は映画関係者や観客に広く知られることとなった。

2016年には、当時まだ学生監督であった松本千晶氏の長編映画『傀儡』で再び主演を務める。この作品は、2018年に木口氏が当時所属していたティー・アーティストの配給により劇場公開され、彼は念願の劇場公開作品での主演を果たした。

以降も、インディーズ映画から商業作品まで、様々な規模やジャンルの作品に積極的に出演。瀬々敬久監督の『64-ロクヨン-』前後編や『なりゆきな魂、』、城定秀夫監督の『銀平町シネマブルース』など、日本映画界を代表する監督たちの作品にも名を連ねている。また、短編映画での活動も多く、『Heavy Shabby Girl』や『21世紀の女の子』の一編などに出演している。

活動の場は映画に留まらず、テレビドラマ、配信ドラマ、舞台、CMなど多岐にわたる。特に近年では、テレビドラマ『死神バーバー』（TOKYO MX）で主演を務めるなど、映像作品での活躍の幅をさらに広げている。

人物・その他の活動

俳優として多忙な日々を送る一方で、木口氏は多彩な趣味や関心を持つ人物としても知られている。趣味は野球、読書、そして映画鑑賞を挙げている。特に映画に対しては深い愛着と造詣があり、2018年6月には文芸誌「すばる」に映画批評を寄稿するなど、文筆活動にもその才能を発揮している。

また、特筆すべきはその異色の経歴である。彼は中学校社会科教員免許と高校地理公民科教員免許という、教育分野の資格を取得している。これは、俳優という表現者の道を選びながらも、社会や教育に対する幅広い視点や関心を持ち合わせていることを示している。

主な出演作品（抜粋）

映画
『おんなのこきらい』（2015年） - 高山幸太 役
『SHARING』（2016年） - 樹 役
『64-ロクヨン- 前編/後編』（2016年） - NHA記者 役
『傀儡』（2018年） - 主演：藤真翔平 役
『ずぶぬれて犬ころ』（2019年） - 主演：住宅顕信 役
『成れの果て』（2021年） - 布施野光輝 役
『銀平町シネマブルース』（2023年） - 那須ヒロシ 役
『Love song』（2023年） - 誠 役
『クオリア』（2023年） - ⽥中良介 役
短編映画
『無知と魚』（2012年）
『揺れるスカート』（2014年）
『Heavy Shabby Girl』（2015年） - 佐々木健吾 役
『僕もあの子も』（2016年）
『21世紀の女の子』より「セフレとセックスレス」（2019年）
『ひかりさす』（2024年）
テレビドラマ
『BARレモン・ハート season2』第6話（2016年）
『カカフカカ-こじらせ大人のシェアハウス-』第1話・第7話（2019年） - ダイスケ 役
『特捜9 Season4』（2021年） - 小川宏 役
『死神バーバー』（2023年、TOKYO MX） - 主演：サクマ 役（桜井玲香とダブル主演）
『好きなオトコと別れたい』第7話・第8話（2024年）
配信ドラマ
* 『あなたに聴かせたい歌があるんだ』第5話（2022年、Hulu） - 課長 役

独自のキャリアパスを築き、多様な役柄に真摯に向き合い続ける木口健太氏。その多才な活動と確かな演技力で、今後のさらなる飛躍が期待されている。

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