木村山守

木村山 守: 大相撲の舞台で輝いた力士の足跡

木村山 守（きむらやま まもる、1981年7月13日生まれ）は、和歌山県御坊市出身の元大相撲力士で、春日野部屋に所属していました。彼は身長182cm、体重183kgの巨体を誇り、主に押しを得意とし、最高位は西前頭7枚目を記録しました。ファンからは「マァマン」や「キム」といった愛称で親しまれました。

来歴

木村山は和歌山県立箕島高等学校を卒業後、東洋大学に進学し、そこでの生活の傍ら春日野部屋での稽古にも励んでいました。2004年3月場所に春日野部屋に入門し、四股名「木村山」で初土俵を踏みました。四股名には本名の木村を残しつつ、混同を避けるために「山」の字を加えた理由があります。

彼は順調に出世を遂げ、特に2005年11月からの5場所連続勝ち越しが光ります。2008年1月には同じ部屋の栃ノ心とともに新十両に昇進し、以降の成績も安定していました。しかし、左足首を痛めるなどのケガで一時は十両に陥落したこともありました。

2010年3月場所では再度十両優勝を果たし、2010年5月には4回目の入幕を果たしました。その後、2011年11月場所まで幕内に在位しながらも、勝ち越せない苦しい時期が続きました。2012年には結婚を発表し、心機一転の思いもあったのでしょうが、結果的には十両に降格してしまいます。

彼はその後も現役を続ける意志を固め、再び十両に上がるまでに至りましたが、2014年の年始から不調に苦しみ、最終的に引退を決意しました。引退会見で彼は「後悔はない」と語り、相撲人生について振り返りました。

引退後と生涯

引退後は年寄「岩友」として春日野部屋に残り、後進の指導に努めました。彼の明るいキャラクターは、部屋の雰囲気を和ませ、仲間たちに親しまれていました。2014年4月26日には断髪式や年寄襲名披露祝賀会が行われ、多くの人々に見守られて新たな人生が始まる瞬間を迎えました。

しかし、2024年5月以降は病気療養を続け、同年7月6日に入院先で逝去しました。彼の突然の訃報に、部屋の仲間たちは驚きを隠せず、彼を敬愛していた証として多くの人々が通夜に参列しました。

エピソード

木村山の個性的なエピソードも多く、トマトが苦手でありながらトマトケチャップは大丈夫というユーモラスな一面がありました。彼はまた、長男の誕生をはじめとする家族の出来事を温かく笑い話として語るなど、周囲を和ませていました。

彼が現役時代に記録した343勝のうち、寄り切りによるものは僅か1回という押しに徹したスタイルも彼の特徴でした。明るい性格で多くのファンに愛された木村山。彼の人生は、これからも多くの人々の記憶に刻まれていくことでしょう。

主な成績

木村山は通算成績343勝328敗7休という成績を残し、幕内成績は101勝139敗でした。 十両では2回の優勝を果たし、その名は相撲界に長く刻まれています。

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