木村良樹

木村良樹について

木村良樹（きむら よしき）は、1952年1月11日生まれの日本の元政治家、元自治官僚です。大阪府池田市出身で、大阪府立北野高等学校、京都大学法学部を卒業後、旧自治省に入省しました。地方公務員や大阪府副知事などを経て、2000年に和歌山県知事に初当選しました。

県知事としての活動

木村氏は、当時「改革派知事」として、県政改革を積極的にアピールしていました。しかし、2006年10月に和歌山県発注の国道371号線トンネル工事をめぐる談合事件で、側近の出納長や親友の元ゴルフ場経営者が逮捕され、自身も官製談合への関与が疑われるようになりました。この事件は、大阪地方検察庁特捜部が別の談合事件で家宅捜索をした際に、元ゴルフ場経営者に金を渡すメモが発見されたことがきっかけで発覚しました。

辞任と逮捕

当初、木村氏は辞職しない意向を示していましたが、同年11月2日、「やましいところはないが、県政の混乱の責任を取って退任する」と発言し、事実上の引責辞任となりました。その後、同年11月15日に和歌山県談合事件に関与したとして、競売入札妨害容疑で大阪地検特捜部に逮捕されました。この事件は、前福島県知事の佐藤栄佐久、宮崎県の安藤忠恕前知事の官製談合事件逮捕と同時期に発生し、社会的に大きな注目を集めました。

裁判とその後

木村氏は、同年12月2日に知事を退職しました。当初、退職金は家族のために受け取る意向でしたが、懲役3年（執行猶予4年）、追徴金1,000万円の有罪判決が確定したため、2期目途中までの退職金2,889万円は不支給となりました。和歌山県は、1期目の退職金の内、所得税を差し引いた4,063万円の返納を求めたのに対し、木村氏は一部を返納し、残りは分割で支払いたいと表明しました。また、和歌山県は、木村氏やゼネコンなどに対し、6億1,252万円の損害賠償を求める訴訟を起こし、その後和解が成立しました。

略歴

1974年 - 自治省に入省。
1983年5月 - 愛媛県市町村課長
1987年4月 - 埼玉県地方課長
1990年7月 - 国土庁半島振興室長
1993年4月 - 和歌山県総務部長
1997年4月 - 自治省財政局指導課長
1998年7月 - 大阪府総務部長
1999年7月 - 大阪府副知事（知事であった横山ノックが辞任後、太田房江が就任するまでの大阪府知事職務代理者も歴任）。
2000年9月 - 和歌山県知事選に出馬、初当選（無所属、自民党・民主党・公明党・社民党・保守党推薦）。
2004年8月 - 和歌山県知事に再選（無所属、自民党・民主党・公明党・社民党推薦）。
2006年11月 - 和歌山県知事を辞職表明、大阪地検が競売入札妨害容疑の共犯として逮捕。
2006年12月 - 和歌山県知事を退職。

関連項目

和歌山県知事一覧
大阪府副知事時代の知事
横山ノック
太田房江

もう一度検索