木藤才蔵

木藤才蔵（きどう さいぞう）

木藤才蔵（1915年3月29日生まれ - 2014年7月24日没）は、日本の国文学者であり、特に中世文学や連歌の研究において高い評価を受けた重要な学者です。彼は教育者としてのキャリアを持ち、国文学の発展に貢献しました。彼の学位は東京大学から授与された文学博士で、1974年には「連歌史の研究」という論文によってその学位を得ました。この論文は日本学士院賞を受賞するなど、名声を博しました。

来歴

木藤は台湾の台北市で生まれ、1939年に東京帝国大学文学部国文科を卒業しました。その後、佐賀大学で助教授としてキャリアを開始し、1965年には日本女子大学の教授に就任しました。1974年に文学博士の学位を取得した後は、1985年に日本女子大学を定年退職し、名誉教授の称号を得ることになりました。彼の研究は主に中世文学、特に連歌に焦点を当て、その研究成果は国内外で広く評価されています。

著作

木藤の著作は多岐にわたります。彼の主要な著書には以下のようなものがあります：

• - 『さ丶めごと 校註 研究と解説』 - 六三書院（1952年）
• - 『連歌史論考』 - 明治書院（1971年～73年）
• - 『中世文学試論』 - 明治書院（1984年）
• - 『二条良基の研究』 - 桜楓社（1987年）
• - 『さ丶めごとの研究』 - 臨川書店（1990年）
• - 『連歌新式の研究』 - 三弥井書店（1999年）
• - 『天城山房雑記』 - 丸善出版サービスセンター（2002年）

また、彼は数多くの校注も手がけています。代表的な校注作品は以下の通りです：

• - 『日本古典文学大系 第66　連歌論集,俳論集』 - 岩波書店（1961年）
• - 『日本古典文学大系 第87　増鏡』 - 岩波書店（1965年）
• - 『校注古典叢書　増鏡』 - 明治書院（1969年）
• - 『連歌論集 1 (連珠合璧集)』 - 三弥井書店（1972年）
• - 『新潮日本古典集成　徒然草』 - 新潮社（1977年）
• - 『連歌寄合集と研究』 - 未刊国文資料刊行会（1978年～79年）
• - 『心敬連歌論集』 - 笠間書院（1981年）

彼の作品は、今なお日本の文学界において重要な位置を占めており、後進の研究者たちにとっても貴重な参考文献となっています。彼の業績は、連歌や中世文学の理解を深めるうえで欠かせないものです。木藤才蔵の研究がもたらした影響は、彼の後の世代にまで広がり、彼の名前は国文学の歴史に刻まれることとなりました。

もう一度検索