木間瀬策三

木間瀬策三の生涯

木間瀬策三は、1876年（明治9年）9月9日に生まれ、1956年（昭和31年）12月10日に没した、明治末から昭和期にかけての内務官僚、実業家です。官選の富山県知事を務めた経歴を持ちます。

生い立ちと学歴

千葉県出身で、官吏の木間瀬柔三の五男として誕生しました。富山中学校で中学1年を過ごした後、第一高等学校を経て、1900年（明治33年）に東京帝国大学法科大学政治学科を卒業しました。

官僚としてのキャリア

大学卒業後の同年11月、文官高等試験行政科試験に合格し、内務省に入省しました。宗教局属としてキャリアをスタートし、その後、三重県や愛知県、千葉県、茨城県などで事務官を歴任しました。茨城県では警察部長や内務部長も務め、新潟県や大阪府でも内務部長を経験するなど、地方行政の中枢で活躍しました。

富山県知事としての実績

1915年（大正4年）8月12日には、富山県知事に就任しました。在任中は、御大典行事の実施や、熊野川、井田川、神通川といった河川の水害復旧事業を推進し、県政に尽力しました。その人望は厚く、県民からの信頼も集めていましたが、1917年（大正6年）1月29日に知事を休職し、同年11月3日に依願免本官となり、官界を退きました。

実業家としての転身

退官後は実業界に転身し、安治川土地の常務、山陽中央水電の監査役、甲子園ホテルの取締役、北辰協会の取締役、日本活性白土の社長など、多くの企業の要職を歴任しました。また、懐徳堂記念会の常務理事も務め、文化的な活動にも貢献しました。

親族

木間瀬策三の家族構成は以下の通りです。

父：木間瀬柔三（官吏）
母：武蔵国埼玉郡加須町西村弥吉の長女
妻：フサ（男爵橋元正明長女）
長女：瑞子（政商赤星弥之助の四男・赤星四郎に嫁ぐ）

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
* 人事興信所編『人事興信録 第14版 上』人事興信所、1943年。

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