末吉大

末吉 大

末吉 大（すえよし まさる）は、1990年10月8日に東京都江戸川区で誕生した日本の元プロボクサーです。名門・帝拳ジムに所属し、スーパーフェザー級で活躍しました。第47代日本スーパーフェザー級王者として、その名をリングに刻んでいます。

アマチュアからプロへ

アマチュアボクシングで29戦21勝（10KO）8敗という実績を積み重ねた末吉は、2011年6月4日にプロのリングに上がります。後楽園ホールで行われたスーパーバンタム級の試合で、尾藤直紀を相手に初回わずか1分5秒でKO勝利を飾り、鮮烈なデビューを飾りました。

プロキャリアは順調なスタートを切りますが、2012年7月31日、東日本新人王トーナメントのフェザー級準々決勝で伊藤雅雪と対戦し、4回判定の末にキャリア初の敗北を喫しました。この試合は38-37、37-39×2という僅差の判定で、準決勝進出を逃す結果となりました。

再起と怪我、そして復帰

2013年には「ナップルボックスB級グランプリ」フェザー級部門に参戦。5月21日の準決勝では佐藤克哉に5回判定勝ちを収め、決勝への切符を手にしました。しかし、残念ながら怪我により同年8月に予定されていた決勝戦を棄権せざるを得ませんでした。

怪我からの復帰戦は、2014年9月6日の後楽園ホール。長井祐太とのフェザー級8回戦で、8回判定勝利を収め、白星でリングに戻ってきました。この復帰戦でのパフォーマンスが評価され、10月8日には東日本ボクシング協会の月間新鋭賞に選出されています。

階級をスーパーフェザー級に上げ、2014年11月1日には水藤翔太に、2015年2月27日には三瓶数馬にそれぞれ勝利。その後も国内外の選手を相手に連勝を重ね、着実に日本のトップ戦線に近づいていきました。

日本王座獲得と防衛

2017年8月31日には、ついに日本ボクシングコミッション（JBC）から日本スーパーフェザー級1位にランクインされます。そして同年10月7日、尾川堅一の王座返上によって行われた日本スーパーフェザー級王座決定戦で、ランキング2位の高畑里望と対戦しました。この一戦を10回判定で制し、第47代日本スーパーフェザー級王者に輝きました。

王座獲得後も防衛戦を重ねます。2018年2月3日には1位の大里拳を8回TKOで退け初防衛に成功。同年5月30日には東上剛史に10回判定勝ちで2度目の防衛を果たしました。

2018年10月6日には、東洋太平洋スーパーフェザー級チャンピオンの三代大訓との王座統一戦に臨みました。12回にわたる激闘の末、結果は1-1のドロー。東洋太平洋王座の獲得は逃しましたが、日本王座の3度目の防衛には成功しました。

2019年5月4日、再び大里拳との防衛戦が行われ、これも10回判定ながら2-0で勝利を収め、4度目の防衛に成功しました。

王座陥落、そして引退

4度の防衛を果たし、日本王座に君臨した末吉でしたが、2019年12月7日に行われた5度目の防衛戦で、元日本フェザー級王者である坂晃典と対戦。6回にダウンを奪われ、レフェリーストップによるTKO負けを喫し、惜しくも王座から陥落しました。

この試合がキャリア最後の戦いとなり、2020年5月10日、自身のブログを通じて現役引退を正式に表明しました。プロキャリアを通じて22戦19勝（11KO）2敗1分という素晴らしい戦績を残し、日本スーパーフェザー級のトップとしてその実力を示しました。

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