末吉興一

末吉興一：北九州市の発展に尽力した政治家

末吉興一（すえよし こういち）は、1934年生まれの日本の政治家・官僚です。彼は国土庁土地局長を経て、1987年から2007年までの20年間、北九州市長として市政を担いました。その長期にわたる在任期間中、北九州市の経済再生に尽力し、退任後も政府の要職を歴任するなど、日本の発展に貢献しました。

生い立ちと官僚としてのキャリア

末吉は兵庫県西宮市で生まれ、幼少期に終戦を経験。大分県立竹田高等学校を経て東京大学法学部を卒業後、建設省に入省し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。建設省では、松原・下筌ダム工事事務所での用地課長や、宮崎県庁への出向、自治省での地域政策課長などを歴任。1985年には国土庁土地局長に就任しました。

北九州市長としての実績

1987年、末吉は北九州市長選挙に立候補し初当選。以来、5期20年にわたり市長を務めました。市長在任中は、北九州市ルネッサンス構想を推進し、製鉄不況で疲弊していた北九州市の産業構造の転換と経済再生に尽力。早稲田大学の大学院誘致や生活保護受給者抑制策など、独自の政策も展開しました。2006年には、早稲田大学から名誉博士号を贈呈されています。

市長引退後の活動

2007年に北九州市長を退任後も、末吉は外務省参与、内閣官房参与、財務省参与を歴任し、国政に関与しました。また、2009年からはアジア成長研究所（旧称：国際東アジア研究センター）の理事長を務め、アジア地域の発展に貢献しています。

その他の活動

2008年には、福岡放送の番組『めんたいワイド』にコメンテーターとして出演。2023年の北九州市長選挙では、自身が支援した候補者が勝利するなど、政治家としての影響力も健在です。

人物像

末吉の信条は「苦労はやがて財産になる」であり、その言葉通り、数々の困難を乗り越え、北九州市の発展に大きく貢献しました。また、カンボジア王国友好勲章大十字章を受章するなど、国際的な評価も得ています。

著書

『実践都市経営』（PHP研究所、2000年）
『自治体経営を強くする　鳥の目と蟻の足』（財界研究所、2008年）

関連人物

谷伍平（前北九州市長）
麻生太郎

末吉興一は、北九州市の経済再生に尽力し、日本の発展に貢献した人物として、その功績は永く記憶されることでしょう。

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