末恒村

末恒村の概要

末恒村（すえつねそん）は、かつて鳥取県気高郡に存在した自治体です。1896年3月31日まで高草郡に属していました。現在の鳥取市伏野、三津、美萩野1〜5丁目、白兎、小沢見、内海中、御熊にあたるエリアを含んでいます。なお、末恒小学校区に大部分が該当しますが、御熊は除外されており、湖南学園区となっています。村は北側が日本海に面し、砂丘地帯に位置していたのが特徴的です。大小の村や庄が組み合わさって、末恒保という名称が生まれ、秀でた歴史的な意義を持つ地域でもありました。内海地区では、神話として知られる稲羽の素菟神話があったり、伏野という地名は白兎神話に由来しています。

歴史的沿革

1885年には内海村を中心に戸長役場が設置され、当初は内海村及び周辺の村を管轄しました。この後、1886年に戸長役場は伏野村に移転し、管轄する村も増えました。1889年には6つの村が合併し、末恒村として歩み始めます。その後、同年に町村制が施行され、村名が継承された状態で役場が伏野村に設置されました。1896年4月には高草郡と気多郡が統合され、新たに気高郡が発足し、ここから気高郡末恒村としての新しい歴史が始まります。

1914年には役場の位置が変更され、1915年からは村名表記が改められました。1925年には白兎海水浴場が開設され、夏の観光地として賑わいました。その後1928年には末恒駅が開業し、交通の便が向上しました。1953年には鳥取市に編入され、末恒村は正式に廃止されることとなりました。

合併後の変遷

合併後の末恒村の6つの大字、即ち伏野、三津、小沢見、内海中、御熊はその後も鳥取市の一部として残りました。一方、内海は白兎と改称され、新たな地域名が付けられました。また、伏野と三津間の丘陵地には住宅団地が造成され、次第に地域社会の景観が変わることとなります。いくつかの区画では住宅が完成し、住民の生活が展開されています。

現在、鳥取市は自治連合会の中で末恒地区を一つの地域として設定し、地域の振興や連携が進めらています。ただし、末恒小学校区においては御熊が除外されているため、学校の区割りについての特性もあります。

行政と教育

末恒村には戸長制度があり、数名の戸長が村政を担当しました。内海村外4ヶ村が初めて登場し、その後、伏野村外6ヶ村戸長と続きました。教育面では、末恒村立の末恒小学校が設立され、今もその名は鳥取市立末恒小学校として引き継がれています。中学校は湖山村の湖東中学校区に所属しています。

交通

交通手段も重要で、山陰本線の末恒駅が地域に開通し、さらに白兎仮停車場も設置されました。道路に関しては伯耆街道が地域を横断しており、1965年には国道9号も開通しました。このように、末恒村は様々な歴史、文化、交通網が交錯する場所でありました。

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