本土寺

千葉県松戸市に佇む日蓮宗の名刹、本土寺

本土寺は、千葉県松戸市平賀に位置する日蓮宗の由緒ある本山です。山号を長谷山と称し、その歴史は古く、日蓮聖人の弟子である日朗上人によって開かれたと伝えられています。境内には、本堂をはじめとする伽藍が整然と並び、四季折々の美しい自然が訪れる人々を魅了します。

歴史

本土寺の起源は、日蓮聖人に帰依した蔭山土佐守が建てた法華堂に遡るとされています。その後、日朗上人が寺を建立し、開堂供養を行いました。平賀氏は日蓮宗の諸師とゆかりが深く、日朗上人、日像上人、日輪上人など、多くの高僧を輩出しました。寺は、曽谷教信の娘である芝崎夫人からの寄進によって整備され、その後も多くの人々の支援によって発展を遂げました。江戸時代には、不受不施派の影響を受けた時期もありましたが、幕府の弾圧により受不施派の寺院となりました。

境内

境内には、仁王門、本堂、五重塔などの伽藍が配置され、その荘厳な姿は訪れる人々を圧倒します。また、境内には茶室も設けられ、美しい庭園を眺めながら静かな時間を過ごすことができます。さらに、1000本のカエデ、5000株のハナショウブ、10000株のアジサイが植えられており、四季折々の花々が境内を彩ります。

文化財

本土寺には、多くの文化財が所蔵されています。国指定重要文化財としては、日蓮聖人筆の「大学三郎御書」や「諸人御返事」、そして建治4年（1278年）銘の梵鐘があります。また、千葉県指定有形文化財としては、「富城殿御返事」や「本土寺過去帳」、銅透彫華籠などがあります。松戸市指定文化財には、秋山夫人（妙真院於都摩）の墓所や高城・原氏等判物などが含まれています。

塔頭と末寺

本土寺には、妙仙山佛持院という塔頭があります。また、かつては多くの末寺がありましたが、昭和16年（1941年）に本末が解体されたため、現在は旧本山・旧末寺として呼ばれています。末寺には、北海道から東京都、千葉県、神奈川県など、関東地方を中心に多くの寺院が含まれています。

アクセス

本土寺は、JR常磐線北小金駅から徒歩約10分の場所にあります。駅からの参道は整備されており、迷うことなく寺に到着できます。

拝観

拝観時間は午前9時から午後4時30分までです（最終受付は午後4時）。拝観料は、4月、6月、11月のみ大人（中学生以上）500円です。障害者手帳の提示で300円、団体（20名以上）は400円となります。アジサイや紅葉の見頃時期には、三脚の使用が禁止されているので注意が必要です。かつては紅葉時期にライトアップが行われていましたが、現在は夜間拝観は廃止されています。

見どころ

本土寺の見どころは、なんといっても四季折々の美しい自然です。特に、アジサイが咲き誇る時期は「あじさい寺」として親しまれ、多くの観光客で賑わいます。また、紅葉の時期には境内が赤や黄色に染まり、その美しさは息を呑むほどです。歴史的な伽藍と美しい自然が調和した本土寺は、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。

まとめ

本土寺は、歴史、文化、自然が調和した魅力的な場所です。日蓮宗の歴史に触れながら、美しい花々や紅葉を愛でることができます。都会の喧騒を離れ、静かな時間を過ごしたい方には、ぜひおすすめしたい場所です。

もう一度検索