本多康敏

本多康敏（ほんだ やすとし）は、江戸時代中期に近江膳所藩を治めた第6代藩主です。康俊を祖とする本多家宗家の6代目にあたります。

生涯

元禄6年（1693年）に、第4代藩主・本多康慶の五男として誕生しました。正徳4年（1714年）3月4日には、1000俵取りの寄合となり、幕府に仕えます。しかし、享保4年（1719年）に兄で第5代藩主であった康命が急逝したため、その跡を継ぐこととなり、急遽養子となって家督を相続、第6代藩主となりました。享保5年（1720年）12月27日には、従五位下・主膳正に叙位・任官され、藩主としての地位を確立しました。

藩主として善政を敷き、藩政の安定に尽力しましたが、延享4年（1747年）8月24日に膳所にて55歳で生涯を閉じました。後継者には、旗本本多忠統の長男である康桓を養子に迎え、その跡を継がせました。

系譜

実父: 本多康慶（第4代膳所藩主）
養父: 本多康命（第5代膳所藩主、実兄）
* 養子: 本多康桓（旗本本多忠統の長男）

本多康敏は、兄の急逝という予期せぬ事態により藩主となりましたが、その短い治世の中で藩政の安定に貢献しました。彼の生涯は、江戸時代の藩主の役割と、家督相続の難しさを示す一例と言えるでしょう。

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