本多忠粛

本多忠粛（ほんだ ただとし）は、江戸時代中期に活躍した大名であり、石見国浜田藩の第3代藩主、そして三河国岡崎藩の初代藩主を務めました。官位は従五位下・中務大輔。徳川家康の忠臣として知られる本多忠勝の血を引く、忠勝系本多家宗家の11代目にあたります。

生涯

忠粛は、浜田藩の初代藩主である本多忠敞の長男として生まれました。その後、先代藩主である本多忠盈の養子となります。明和4年（1767年）に忠盈が亡くなったため、家督を相続し浜田藩主となりました。

藩主となって2年後の明和6年（1769年）11月18日、忠粛は三河岡崎藩への移封を命じられます。これにより、岡崎藩の初代藩主として新たな領地を治めることになりました。

安永6年（1777年）に忠粛は死去しました。後継者には、養子である本多忠典が迎えられました。忠典は、実は先代藩主・本多忠盈の次男であり、忠粛の死後、本多家の家督を継承することになります。

系譜

実父: 本多忠敞（浜田藩初代藩主）
養父: 本多忠盈（浜田藩第2代藩主）
正室: 牧野貞長の娘
養子: 本多忠典（本多忠盈の次男）

本多忠粛は、短期間ではありましたが浜田藩主を務め、その後、岡崎藩の初代藩主としてその礎を築きました。彼の生涯は、移封という形で藩の歴史に大きな影響を与えた出来事と、養子を迎え家督を継がせたという、当時の大名家の事情を垣間見ることができるものとなっています。

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