本宮山 (大分県)

本宮山（ほんぐうさん）

本宮山は、大分県大分市南部にそびえる標高607.6mの山です。大分市の南部に位置し、霊山や旧大分市最高峰の障子岳などと共に山群を形成しています。山腹からは、高江川、米良川、立小野川の3つの川が北東方向へと流れ出し、山麓で合流して判田川となり、大野川へと注ぎ込んでいます。霊山との間には大分県道41号大分大野線が走り、大分市と豊後大野市を結ぶ重要な交通路となっています。

歴史と信仰

山頂近くには、西寒多神社（ささむたじんじゃ）の奥宮である本宮神社が鎮座しています。西寒多神社の社伝によると、神功皇后が三韓征伐からの帰途にこの地に立ち寄ったことがきっかけで、山が信仰の対象になったとされています。278年（応神天皇9年）には、武内宿禰が勅命により山頂に祠を建てたのが西寒多神社の始まりと伝えられています。その後、1409年（応永16年）に大友氏第10代当主大友親世が神社を山麓の寒田（そうだ）に移し、山頂の社を奥宮としたことで、この山は本宮山と呼ばれるようになりました。それ以前は、寒多山または西寒多山と呼ばれていたそうです。

石峰殿

本宮神社のそばには、「石峰殿（せきほうでん）」と呼ばれる高さ約10mの巨石群があります。この巨石群は、古代の祭祀が行われた場所、磐座（いわくら）として祀られているとされており、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

アクセス

本宮山へは、複数のルートでアクセスが可能です。

車でのアクセス: 大分県道41号大分大野線から大分県青少年の森方面へ進み、青少年の森付近で判田方面へ分岐すると、山頂まで徒歩数分の場所まで車で行くことができます。
徒歩でのアクセス:
大分市上判田米良から市道中判田・地吉線を経由し、百木分校跡から自然遊歩道を登るルートは、集落への古道を利用したもので、よく整備されています。
同じく上判田米良を起点とする林道本宮山線も整備されており、途中から登山道に入れば、西寒多神社からの登山道と合流し、山頂付近の遊歩道へアクセスできます。
* 西寒多神社からは、総延長約8kmの登山道が整備されており、本堂横から標識に従って進むことができます。途中、林道本宮山線からの登山道と合流し、山頂付近の遊歩道に繋がります。

どのルートも山頂付近の自然遊歩道に繋がっており、そこから山頂や本宮神社へ向かうことができます。遊歩道には分岐があり、登り方向へ進むと山頂、下り方向へ進むと本宮神社へと到達します。

本宮山は、豊かな自然と歴史を感じられる場所です。ハイキングや自然散策を楽しむだけでなく、古代の祭祀場であったとされる巨石群を見学することもできます。大分市を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

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