本法寺 (台東区)

本法寺（ほんぽうじ）

本法寺は、東京都台東区寿二丁目に位置する日蓮宗の寺院です。山号は長瀧山と称し、旧本山は平賀本土寺、小西法緑です。この寺院は、その長い歴史の中で、幾度かの移転と災害に見舞われながらも、その信仰を守り続けてきました。

歴史

本法寺の創建は、天正19年（1591年）に遡ります。太田道灌が築城した江戸城の紅葉山（現在の千代田区）に、東光院日先によって開山されました。その後、正保年間（1645年 - 1648年）頃には、徳川家光による江戸城修築のため、八丁堀（現在の中央区）へと移転を余儀なくされました。

明暦3年（1657年）には、振袖火事と呼ばれる大火によって堂宇を焼失。これを機に、寺町再建のため、江戸幕府が茶碗用達町人の高原平兵衛に与えた拝領屋敷跡へと、金龍寺、松応寺、東陽寺、海運寺、大仙寺とともに移転しました。しかし、大正12年（1923年）の関東大震災によって再び焼失。それでも、昭和16年（1941年）には境内に「はなし塚」が建立され、現在に至ります。

境内

本法寺の本堂は、地域の人々の信仰の中心となっています。また、境内には「はなし塚」があり、多くの参拝者が訪れます。

文化財

はなし塚：昭和16年に建立されたこの塚は、太平洋戦争の戦時下で公演が禁止された五人廻し、明烏などの名作落語と、先人の落語家たちの霊を慰めるために建てられました。寺の外塀には、歴代の噺家の名前が刻まれており、落語ファンにとっては見逃せない場所となっています。

歴代

本法寺の開山は、東光院日先です。

交通アクセス

本法寺へは、東京メトロ銀座線田原町駅から徒歩約2分でアクセス可能です。

脚注

関連資料として、『御府内寺社備考』が挙げられます。

外部リンク

日蓮宗 長瀧山 本法寺)（公式サイト）

本法寺は、その長い歴史の中で、多くの困難を乗り越えてきました。その都度、人々の信仰と地域社会の支えによって、今日まで存続しています。境内にある「はなし塚」は、本法寺が地域文化に深く関わってきた証であり、今もなお、多くの人々に親しまれています。

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