本町通 (京都市)

本町通（ほんまちどおり）

本町通は、京都府京都市の南北に走る重要な通りであり、五条口から伏見を結ぶ伏見街道の一部を形成しています。この通りは、沿道に多くの歴史的な背景や文化財が存在し、市民や観光客にとっても重要な位置を占めています。

歴史と地理的特徴

江戸時代、本町通は両側に家屋が立ち並んでおり、東山区と伏見区にまたがる形で発展しました。東山区の本町22丁目以北は京都町奉行の管轄であり、反対に伏見区の深草稲荷榎木橋町以南は伏見奉行の管轄下にありました。1869年には町名が改称され、本町は11丁目から22丁目まで広がりを見せました。また、深草直違橋は南から北にかけて2丁目から11丁目へと分かれており、地域の特徴を際立たせています。

通りの北端は五条通、南端は国道24号と接続しており、鴨川東岸に位置します。この通りでは、鴨川運河や京阪電鉄が並行して走っており、交通の要所となっています。特に、本町通は陸軍第16師団の近くであり、歴史的に軍事施設も多く存在しました。深草直違橋五丁目の近くには旧師団司令部の建物が現存し、現在は聖母女学院本館として利用されています。

交通と進行方向

本町通は五条通から国道24号までのほとんどの区間が北向き一方通行です。かつては二輪車が除外されていた区間もありましたが、2017年から全ての車両が一方通行に変更されました。通行量は豊富で、信号のない横断部分では特に注意が必要です。また、本町九丁目ではJR東海道本線と新幹線によって道路が分断されており、歩行者用の跨線橋が設けられています。このエリアにおいて、西側への迂回路として新本町通が存在しています。

沿道の主要な施設

本町通沿いには多くの施設が点在しており、地域の人々や観光客にとって魅力的なスポットとなっています。例えば、耳塚や赤尾屋本店、三洋化成工業本社があり、教育機関としては京都市立一橋小学校（後に京都市立東山泉小中学校の西校舎となる）や京都市立深草小学校もあります。

加えて、JR奈良線と京阪電鉄の東福寺駅が近く、歴史的名所の東福寺や伏見稲荷大社もアクセスが良好です。さらに、学校法人聖母女学院や軍人湯も沿道に存在し、地域の歴史や文化を感じることができます。

特に軍人湯は、かつて将校や兵隊が利用していた銭湯として知られ、戦後の復員兵たちによりその名前が保たれています。「戦争を忘れないためにも、名前はずっとこのまま」と店主が語るように、地域の歴史や思いを今に伝える象徴的な場所となっています。その他にも、西岸寺や藤森神社が点在し、観光や地域交流の場としても機能しています。

まとめ

本町通は、歴史や文化が色濃く残る通りであり、地域の人々の生活と深く結びついています。交通の便も良く、多数の施設が存在するため、訪れる人々にとっても魅力的なエリアです。

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