本竜野駅

本竜野駅：播磨の小京都に佇む、歴史と未来を繋ぐ駅

本竜野駅は、兵庫県たつの市龍野町中村に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）姫新線の駅です。たつの市の代表駅として、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

歴史の重みと近代化の融合

本竜野駅の歴史は1931年（昭和6年）にまで遡ります。姫津線の延伸開業と共に、旅客・貨物取扱いを開始しました。駅舎の建設当時から使われていた、鉄道院時代の刻印がされた支柱は、現在も2番ホームに保存され、歴史を物語っています。その後、姫津線の改称、姫新線への編入を経て、現在に至ります。1984年には貨物取扱いを廃止、1985年には荷物扱いを廃止しました。国鉄分割民営化後も、西日本旅客鉄道の駅として運営されてきました。

2009年には初代駅舎が解体され、仮駅舎への移転を経て、2010年には新しい橋上駅舎が完成しました。この新駅舎建設には、地元たつの市が大きな役割を果たしています。近年では、ICOCAなどのICカード対応や、みどりの券売機プラスの導入、みどりの窓口の無人化など、利便性の向上に向けた取り組みが続けられています。駅員は2017年からJR西日本交通サービスへ委託されています。

駅の構造と設備

本竜野駅は、相対式ホーム2面2線の橋上駅です。以前は地上駅で、単式・島式ホーム2面3線でしたが、駅舎の改築と同時に東側の1線は撤去されました。ホーム間の移動は、階段またはエレベーターを利用します。コンコースにはみどりの窓口が設置されていますが、夜間無人、日中でも不在となる時間帯があります。また、改札口にはICカード専用簡易自動改札機が設置され、利便性が向上しています。バリアフリーにも配慮し、西口には多機能トイレ、観光案内所、地域交流施設が整備されています。東口には有料駐車場と無料駐輪場があります。

利用状況と周辺環境

2023年度の1日平均乗車人員は約1984人です。近年は減少傾向にありましたが、駅周辺の整備や沿線イベントの開催などにより、利用客数は徐々に回復傾向にあります。

本竜野駅周辺は、「播磨の小京都」と呼ばれる龍野の町並みに位置し、歴史的な建造物が数多く残っています。静かで落ち着いた雰囲気の中、古き良き伝統と現代的な生活が調和した、魅力的な地域となっています。たつの市コミュニティバスも利用可能です。

未来への展望

本竜野駅は、歴史と現代が調和した、地域にとってかけがえのない存在です。今後も、利用者の利便性向上と地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。

アクセス情報

所在地: 兵庫県たつの市龍野町中村
路線: 西日本旅客鉄道（JR西日本）姫新線
* 隣接駅: 太市駅、東觜崎駅

備考

本竜野駅と混同しやすい駅として、たつの市内に山陽本線に位置する竜野駅があります。しかし、こちらは市の中心部から離れた旧揖保川町域に位置しています。

もう一度検索