札幌独立キリスト教会

札幌独立キリスト教会

札幌独立キリスト教会は、札幌市中央区大通西22丁目に位置する単立のキリスト教会です。内村鑑三らによって創立され、日本のプロテスタント史において重要な役割を果たしました。

前身：札幌バンド

教会の前身は、札幌農学校（現在の北海道大学）に遡ります。W・S・クラーク教頭の影響を受けた第1期生たちが、「禁酒禁煙の誓約者」「イエスを信ずる者の誓約」に署名しました。さらに、内村鑑三、新渡戸稲造、宮部金吾ら2期生も1期生の勧誘を受け、この誓約に署名。この活動が、日本のプロテスタント三大源流の一つである札幌バンドの始まりとなりました。

1年後、2期生15人のうち7人が米国メソジスト派の宣教師M・C・ハリスから洗礼を受けます。この7人と、最初の2年間加わっていた1人を加えた8人が、1期生の集会を手本として独自の集会を持つようになりました。彼らは、教会において各自が同一の権利と義務を持つという理念のもと、日曜ごとに会員が交代で礼拝の司会や牧師の役割を担い、互いに学び、信仰を深めました。また、上級生との連合聖書研究会や毎週水曜日の週間祈祷会も開催されました。

沿革：教派からの独立

[1881年]、[内村鑑三]]たちが卒業すると同時に、教会は一旦解散し、全員が新しい教会に合同することになりました。しかし、内村鑑三ら理想主義的な急進派は、メソジスト派などの既存の教派からの離脱を決意し、新たな教会の形成を目指します。そして、翌[[1882年]1月、札幌独立教会として、教派から独立した日本初の日本的教会が誕生しました。30余人の会員は、多額の負債を負担しながらも返済に尽力し、同年12月28日には名実共に独立を果たします。[1885年]12月には、内村と藤田九三郎の設計による新会堂が竣工され、1920年まで使用されました。

1907年(明治40年)には、[海老名弾正]]の推薦により、竹崎八十雄が牧師に就任します。しかし、竹崎は内村たちとの考え方の違いから、[[1917年]に辞任し、留学の道を選びました。

現在、札幌独立キリスト教会は、札幌市中央区において単立教会として存続し、その歴史と精神を現代に伝えています。

参考文献

関根正雄著『内村鑑三』清水書院、1967年

関連項目

日本のプロテスタント教会一覧

外部リンク

* 札幌独立キリスト教会

もう一度検索