朱修之

朱修之について

朱修之（しゅ しゅうし、生年不詳 - 大明8年2月2日（464年2月24日））は、南朝宋の優れた軍人であり政治家でもありました。本貫は義興郡平氏県で、字は恭祖と称されました。彼の経歴は、家族である朱諶のもとに生まれたことから始まります。

軍人としての道

朱修之は揚州主簿として公職に就き、その後、司徒従事中郎へと昇進しました。元嘉7年（430年）、北伐を行った到彦之に従い、河南方面へと赴きました。しかし、戦局は厳しく、到彦之が撤退後、彼は滑台に孤立し、北魏軍に包囲されてしまいます。数ヵ月間の耐久戦の末、食料が尽きると、滑台城は陥落し、朱修之は北魏の捕虜となります。しかし、彼はその忠誠心を賞賛され、太武帝から侍中に任命され、宗室の娘を妻として迎え入れられました。

帰還と再起

元嘉9年（432年）、太武帝が北燕に軍を起こすと、朱修之は同じく宋の降人である邢懐明と共に北燕へ逃れました。しかし、北燕ではあまり礼遇されず、宋の使者が来た際に海路を用いて帰国することを選びました。建康に戻ると、黄門侍郎に任じられ、続いて江夏内史を務めました。

劉道産との戦闘

元嘉19年（442年）、雍州刺史の劉道産が亡くなると、雍州で少数民族の反乱が活発化しました。朱修之は征西司馬の任に就き、彼らに立ち向かいましたが、残念ながら敗北を喫してしまいました。

忠誠と功績

元嘉30年（453年）、武陵王劉駿が劉劭を討つために起兵すると、朱修之はこれに呼応して自らも軍を編成し、5月に東府を制圧しました。6月には寧蛮校尉および雍州刺史に任じられ、彼の統治は非常に寛容で簡素であったと評判です。

同年、孝建元年（454年）2月、反乱を起こした南郡王劉義宣から挙兵の呼びかけがありましたが、朱修之はこれに応じることなく、忠誠心を持ち続け、孝武帝のもとに使者を送りました。4月には荊州刺史に任命され、劉義宣の仮名で任じられた雍州刺史の魯秀が襄陽を攻撃する際には、朱修之の阻止により、彼の前進が妨げられました。この後、劉義宣が梁山で敗れ、彼が南に逃げると、朱修之は兵を率いてその残党を掃討し、最終的には彼を捕らえることに成功しました。これによって南昌県侯に封じられる功績を上げました。

晩年

大明4年（460年）には鎮軍将軍の称号を受け、大明6年（462年）には建康に呼ばれ、左民尚書および領軍将軍となりました。朱修之は清廉な姿勢を貫き、贈与を一切受けず、荊州で使用した燃油や牛馬の費用を私費で賄いました。

大明7年（463年）には、事故により脚を骨折し職を辞した後も、崇憲太僕を兼任し、特進・金紫光禄大夫の位を授与されました。

彼は大明8年2月辛丑（464年2月24日）に没し、侍中の位を追贈され、貞侯としてその名を残しました。彼の生涯は、忠誠心や清廉潔白の姿勢が多くの人々の記憶に刻まれています。

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