魯秀

魯秀の生涯と業績

魯秀（ろ しゅう、生年不詳 - 454年）は、南北朝時代に活躍した中国の軍人であり、その才能や実力が高く評価されていました。彼の本貫は扶風郡郿県で、小字は天念です。魯秀は魯軌の七男として生まれ、兄の魯爽よりも勝るとも言われた策略家でした。彼は北魏の太武帝の宿衛として仕官し、太武帝から高く評価される存在となります。

軍人としての出発

北魏の太武帝が高涼王拓跋那の救援を要請した際、魯秀はこれに応じ、急いで戦場に赴きました。彼が到着する前に、太武帝が北魏の援軍として到着しましたが、魯秀は柔然軍を撃破し、拓跋那をレスキューするという大きな戦功を挙げました。この成功により、魯秀は中書郎に任命され、広陵侯にも封じられることとなります。

しかし、彼には苦難も待ち受けていました。例えば、鄴の民衆が反乱を企てていることを告げた者がいて、太武帝は命令を出して検察官を派遣し、後趙の石虎時代の宮殿跡を焼却しました。この際、魯秀は病のために帰還が遅れ、太武帝からの譴責を受ける羽目になりました。

南征と南朝宋への帰順

元嘉27年（450年）、太武帝が南征を開始すると、魯秀はその遠征に参加しました。翌年の元嘉28年（451年）、魏軍が瓜歩から撤退する際、魯秀は兄の魯爽と共に南朝宋に帰順しました。そこで、魯秀は輔国将軍、および滎陽と潁川の二郡の太守に任じられます。南平王劉鑠の下で軍事や内史の職務を遂行していました。

戦闘と最後の苦闘

元嘉29年（452年）、魯秀は兄弟と共に4万の兵を動かして許昌や洛陽方面に進出します。彼は豫州刺史の拓跋僕蘭の襲撃を受けますが、自ら奮戦し撃退します。元嘉30年（453年）には劉劭が文帝を殺害した影響で、魯秀は既に建康にいたため、やむを得ず劉劭に仕官し、右軍将軍の地位を手に入れます。結果として5000の兵を与えられ、新亭塁を攻撃することになりますが、戦闘を回避して孝武帝に降伏しました。

降伏後、魯秀は左軍将軍の役職を与えられ、都督司州豫州の諸軍に任命され、さらに汝南郡太守も兼任しました。彼の兄、魯爽が反乱を起こすと、魯秀もこれに参加し、劉義宣から征虜将軍の称号を授与されますが、失敗に終わります。更に益州刺史の劉秀之が江陵を攻撃する際は、魯秀はこれを撃退するものの、状況は厳しくなっていきました。

最期と影響

最終的に、劉義宣が敗退して江陵に戻ると、魯秀は彼と共に北魏に亡命しようと試みましたが、彼の部下たちが次々と離反していく中で、魯秀は江陵に引き返すしかありませんでした。最後には矢に当たって水に入り、そこで命を失い、その姿は宗敬叔と康僧念に首を斬られるという悲劇的な結果を迎えました。魯秀の首級は建康に送られ、その生涯は閉じられました。

伝記と資料

彼の功績や生涯についての記録は『宋書』や『南史』に見ることができ、彼の軍人としての足跡は今も語り継がれています。

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