朴林恒

朴 林恒の生涯

朴林恒（パク・イムハン）は、1919年3月に咸鏡南道の洪原で生まれました。彼は満州国間島省の光明中学校に通いながら、後に新京軍官学校へ進学します。特に丁一権の講演が彼に与えた影響は大きく、1938年には新京軍官学校に入学し、優秀な成績で1940年に卒業しました。

その後、彼は李周一や崔昌彦らとともに陸軍士官学校に進み、1942年に佳木斯部隊に配属され、歩兵少尉に任官されました。彼の軍人生涯はその後も続き、彼は奉天陸軍飛行学校の操縦科に進学し、1945年3月に卒業します。終戦時の彼は満州軍の飛行兵中尉という地位にありました。

終戦後の活動と朝鮮民族青年団

終戦後、朴林恒はソウルに移り、呂運亨の下で活動を開始します。建国準備委員会の青年部や全国軍事準備委員会に所属し、1946年には金永澤、金インキなどと共に北朝鮮へ越境しました。ここで朝鮮人民軍の創設に参加し、美林自動車工場の長として勤務しました。その後、1948年には韓国に戻り、陸軍士官学校に入学し、1948年10月に卒業。彼は陸軍本部作戦課長の任務を果たしました。

朝鮮戦争とその後の経歴

朴林恒は1948年11月から1950年1月まで陸軍第211部隊を指揮し、麗水・順天事件や智異山ゲリラ討伐作戦に従事しました。1950年1月15日には第3連隊長として、同年6月には陸軍本部の作戦教育局次長に就任します。朝鮮戦争が勃発すると、朴は兵器運搬車でソウルに帰還し、9月には第1軍団の作戦主任参謀となりました。

その後、1951年7月には第1師団長に任命され、翌年にはアメリカ第1軍団の副軍団長として活動します。彼は1953年にはアメリカ陸軍指揮幕僚大学に留学し、1954年6月には人事局長、10月には陸軍歩兵学校長を務めます。この頃、彼は朴正煕准将と共に軍事クーデターに参加する機会を得ます。

クーデターと政治活動

朴林恒は1955年7月、第6軍管区司令官に就任し、10月には国防研究院の創設を任されました。彼は4年間その総長を務め、自らも学ぶ姿勢を持ち続けました。1960年代には国防部次官補を経て、第1軍団長、第5軍団長に就任します。そして、1961年1月には中将に昇進し、5月の5・16軍事クーデターの首謀者の1人として参加しました。

クーデター成功後は国家再建最高会議の最高委員および第1軍司令官としての重要な役割を果たします。1962年には建設部長官に任命され、1963年には反革命事件に関与したとして拘束されますが、後に予備役に編入されます。

晩年

朴林恒は1966年に病気で一時的に禁固され、その後、特別赦免を受けて1970年には韓国航空整備株式会社の代表取締役に就任しました。彼の生涯は、軍人としての活動とともに政治家としての波乱に満ちた経歴を刻んでいます。彼の業績は、特に韓国の軍事史において重要であり、今日の韓国社会に影響を与え続けています。

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