杉宮匡紀

杉宮匡紀：多才な俳優・声優の軌跡

1993年生まれ、大阪府大阪市平野区出身の杉宮匡紀(すぎみや まさき)は、現在、俳優と声優として活躍するマルチな才能を持つ人物です。187cmの長身と、確かな演技力で、舞台から映像、そしてアニメの吹き替えまで、その活躍の幅は広がり続けています。

野球から演劇へ、そして文学座へ

幼少期から小学3年生までソフトボール、中学時代は野球に打ち込んだ杉宮は、浪速高校ではアメリカンフットボール部に所属していましたが、1年で退部。転機となったのは高校の芸術鑑賞会での演劇体験でした。演劇の魅力に心を奪われた彼は、大阪芸術大学芸術学部舞台芸術学科に進学します。

大学では友人と共に学生劇団を結成し、精力的に活動していましたが、大学3年生の時、劇団の公演を観に来た講師から厳しい言葉を浴びせられます。「君だけ何もできていなかった」。この言葉は、杉宮の心に深く突き刺さり、自身の将来を真剣に考えさせることになりました。

そして、大学中退という決断を下し、劇団文学座附属の演劇研究所に入所します。厳しい研鑽の日々を経て、2020年3月、文学座の正式な座員となりました。同年、鄭義信作、松本祐子演出の舞台『五十四の瞳』で文学座本公演にデビュー。その後も精力的に舞台活動を続けてきました。

声優への転身と多様な活動

舞台俳優として着実にキャリアを積む一方で、文学座の先輩である塩田朋子の助言を受け、2023年から声優としての活動も開始しました。アニメや映画の吹き替え、ナレーションなど、その活動は多岐に渡っています。2024年現在では、アニメ『おじゃる丸』や『ザ・ファブル』、映画『オッペンハイマー』の吹き替えなど、数々の作品に参加しています。

多彩な才能と個性

杉宮は、俳優・声優としての活動以外にも、多くの顔を持っています。趣味は野球、日本舞踊（坂東流）、ゴルフ、サウナと多様。学生時代はレゲエやヒップホップに傾倒し、友人とバンドを組んでライブハウスに出演するなど、音楽活動も経験しています。現在も趣味で歌詞を書き、その表現力は演劇活動にも活かされていることでしょう。

また、彼は関西弁の指導にも携わっており、舞台などで培った経験を活かして後進を育成しています。2019年には約1年間、ニューヨークとロンドンに滞在し、グローバルな視点も養っています。

映画・舞台・アニメ…　多彩な出演作品

杉宮匡紀の出演作品は多岐に渡ります。

映画:
『異動辞令は音楽隊！』（2022年）
『BAD LANDS』（2023年）

舞台:
『ばらの騎士』(2017年)
『死者恋/丯談木幡小平次』(2018年)
『モロッコの甘く危険な香り』(2018年)
『魔弾の射手』(2018年)
『オセロー』(2018年)
『阿修羅のごとく』(2018年)
『五十四の瞳』(2020年、2023年、2024年)
岸田國士フェスティバル『恋愛恐怖症』(2021年)
『ウィット』(2021年)
『I Call My Brothers』(2022年)
『オオカミとヤギの不思議な友情物語』(2022年)
『世阿弥』～瀬戸内寂聴 原作「秘花」より～(2022年)
『源氏物語音楽絵巻』(2024年)
『永山智行書き下ろし』(2024年)
『石を洗う』(2024年)
『摂』(2024年)

テレビアニメ:
『おじゃる丸』(2024年)
『ザ・ファブル』(2024年)

吹き替え:
『オッペンハイマー』(2024年)

ナレーション:
『BS1スペシャル　完全版ビルマ絶望の戦場』(2023年)
『NHKスペシャル　混迷の世紀 第10回 台頭する“第3極” インドの衝撃を追う』(2023年)

ラジオドラマ:
『ゆらゆらいちゅん』(2023年)

彼の今後の活躍にも期待が高まります。

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