李文忠

李文忠（り ぶんちゅう、1339年 - 1384年）は、明朝初期に活躍した武将で、字は思本と称しました。彼は泗州盱眙県の出身で、父は李貞、そして息子には李景隆、李増枝、李芳英がいました。特筆すべきは、李文忠が明の初代皇帝である朱元璋の甥（姉である曹国公主朱仏女の子）にあたるという点です。

若き頃から李文忠は、母方の叔父である朱元璋が率いる反乱軍に身を投じ、数々の戦で目覚ましい武勲を立てました。その武勇は、徐達や常遇春といった名将と並び称されるほどで、常遇春が亡くなると、その後を継いで将軍に任命されました。同僉行枢密院事の職務を歴任した後、曹国公に封じられるという栄誉も授かりました。彼はまた、成都新城の建設にも尽力しています。

李文忠は、徐達、常遇春、鄧愈、沐英、湯和らと共に、明朝建国初期における「六王」の一人に数えられていました。しかし、その後の彼は朱元璋に対して直言を行ったことが原因で、皇帝の不興を買ってしまいました。その結果、46歳という若さで急死したため、毒殺説が広く信じられるようになりました。死後、彼は岐陽王として追封されました。

李文忠の墓は、南京の紫金山の北西に位置しており、その近くには同じく明朝の武将である徐達の墓があります。清の光緒年間には、陵墓に通じる神道が修復されています。現在、李文忠の墓は明孝陵の一部として、世界遺産に登録されており、歴史的価値が高いとされています。

一般公開もされており、2004年時点での入場料は5元でした。

関連人物として、朱元璋、徐達、常遇春、李文忠墓などが挙げられます。

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