李邵

李邵の生涯と業績

李邵（り しょう）は、益州広漢郡郪県に生まれた後漢末期から三国時代の蜀漢の政治家であり、その業績は後に人々に語り継がれることとなります。彼の字は永南で、兄には李邈と李朝がいることでも知られています。また、彼の家族は政治の舞台で重要な役割を果たしており、特に大叔父にあたる李毅は西晋に仕官し、武功を挙げた逸材でした。

政治家としてのキャリア

李邵は、劉備が益州を平定した後、州の書佐部従事という役職につきます。この職務により、彼は州の政治的な動向を支える重要な立場となります。仙人のようではありますが、彼の政治的才能は実際には地道な努力によって磨かれてきたものでした。建興元年（223年）には、丞相諸葛亮に抜擢され、西曹掾として活動を始めます。

この期間中、特に印象深い出来事として、廖立が蔣琬および李邵の前で行った重臣に対する苛烈な批判があります。彼らはこの様子を諸葛亮に細かに報告した結果、廖立は失脚することとなりました。これは李邵が有能であり、政治的な駆け引きにも長けていたことを示しています。

諸葛亮との関係

李邵は諸葛亮との関係においても重要な役割を果たしました。諸葛亮が杜微を招聘した際には、李邵兄弟はその志に感銘を受けたとされています。また、建興3年（225年）には、諸葛亮が南征を行う際に治中従事として留守を任されましたが、残念ながら同年に亡くなることとなりました。彼の死は、蜀漢にとって大きな損失でした。

李邵の評価

李邵はその生前より才能と名声の持ち主として評価されており、陳寿の著書『益部耆旧雑記』では、彼と兄の李朝、また若死にした弟とが「李氏の三龍」と称されるほどでした。さらに、裴松之は、兄の李邈の率直さは李邵の評価とは異なるものだとして、彼を特別に評価しています。諸葛亮が姜維を称賛した際には、李邵の名も馬良と共に引き合いに出され、彼の優れた能力を示す重要な証拠となります。

また、蜀の名臣を称賛する詩人の楊戯は、著書『季漢輔臣賛』の中で李邵の思慮深さを高く評価しています。彼の評価は、その政治家としての手腕だけでなく、深い思慮にも裏打ちされていたと言えるでしょう。加えて、華陽国志や先賢志でも彼は広漢郡の優秀な人材として取り上げられており、兄の李朝や王士、王甫と共に一流の人物として讃えられています。

まとめ

李邵の政治家としての業績や彼の人柄は、蜀漢の歴史において重要な位置を占めていました。彼の優れた能力と名声は、兄弟を含む李氏の家族全体が持っていたものであり、彼らの影響は長い間人々に記憶され続けることでしょう。

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