村井健

村井健

村井健（1946年9月14日 - 2015年10月5日）は、日本の演劇評論家として知られています。

人物

秋田県北秋田市（旧・北秋田郡鷹巣町）出身。明治大学文学部を卒業後、而立書房で編集者としてのキャリアをスタートさせました。1982年からは、「朝日ジャーナル」や「週刊朝日」といった主要な媒体で劇評を連載し、演劇評論家としての地位を確立しました。また、NHKテレビ「芸術劇場」やNHK-FMラジオ「芸術ジャーナル」、「アサヒグラフ」など、幅広いメディアで活躍しました。

1999年には、長年の夢であった「日露演劇会議」を設立。これは、日本とロシアの演劇文化交流を促進するための重要なプラットフォームとなりました。2005年には、文化庁の国際文化交流使に指名され、モスクワ、サンクトペテルブルク、オムスク、ノヴォシビルスクなど、ロシア連邦の4都市17会場で日本の演劇文化に関する講演活動を展開しました。

村井健は、ロシア国立オムスク大学との連携にも力を注ぎました。同大学に「日本文化講座」を開設し、毎年日本から講師を派遣するだけでなく、日本の現代戯曲のロシア語版をロシアで出版するプロジェクトを推進しました。さらに、ロシアの主要な演劇大学の学長を日本に招聘して講演会を開催したり、日本の劇団のロシア公演を支援したり、ロシアの演劇大学への留学を希望する学生へのサポートなど、多岐にわたる活動を展開しました。

これらの活動を通じて、日本の演劇文化を海外に広めるだけでなく、ロシアの演劇文化を日本に紹介することにも貢献しました。村井健の尽力により、日露間の演劇交流は大きく発展し、両国の文化理解を深める上で重要な役割を果たしました。

2015年10月5日、多臓器不全のため逝去。69歳でした。

著書

『シチュアシオン　村井健演劇論集』（五柳書院）1991
編著『海を越えた演出家たち』（れんが書房新社）

役職

新国立劇場演劇専門委員、新国立劇場付属演劇研修所講師、NHK「シアターコレクション」オフィシャルアドバイザイー、淑徳大学非常勤講師などを歴任。社団法人日露演劇会議専務理事、紀伊國屋演劇賞審査委員、テアトロ新人戯曲賞選考委員、JOKO演劇学校講師、首都大学東京非常勤講師なども務めました。

外部リンク

村井健｜文化庁文化交流使
一般社団法人 日露演劇会議
* 紀伊國屋演劇賞 審査委員

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