村岡耕一

村岡耕一 選手について

佐賀県佐賀市出身の元プロ野球選手、村岡耕一（むらおか こういち）氏は、1960年7月17日にこの世に生を受けました。主に内野手として、プロ野球の舞台で活躍しました。

アマチュア野球での歩み

村岡氏の野球人生は、大分県立日田林工高等学校で始まりました。高校時代は遊撃手としてチームを牽引し、1978年に開催された第60回全国高等学校野球選手権大会への出場を果たします。しかし、この甲子園では3回戦で天理高等学校に惜しくも敗れ、甲子園での戦いを終えました。高校卒業後、社会人野球の強豪である電電九州に進みました。ここでは中心選手として活躍し、都市対抗野球大会に2年連続（1980年、1981年）で出場するなど、アマチュア球界でその実力を磨きました。電電九州には、後にプロ入りする南牟礼豊蔵氏（阪急ブレーブス）や、村岡氏と同時に横浜大洋ホエールズへ入団することになる右田一彦氏も在籍しており、レベルの高い環境で腕を磨きました。

横浜大洋ホエールズでのキャリア

社会人野球での実績が認められ、1981年のプロ野球ドラフト会議において、横浜大洋ホエールズから3巡目で指名を受け、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。入団後、2年目の1983年に一軍での初出場を果たします。そして、1984年からは一軍に定着し、チームにとって欠かせない存在となっていきました。特に1985年には、キャリア最多となる103試合に出場し、内野のレギュラークラスとして活躍しました。村岡氏の持ち味は、遊撃手登録でありながら、二塁手や三塁手も高いレベルでこなせる守備の器用さと、俊足を生かした走塁でした。これらの能力を武器に、チームに貢献しました。1988年には二塁手または三塁手として18試合に先発出場する機会を得て、そのうち11試合では2番打者として起用されるなど、その器用さと状況に応じた対応力が首脳陣からも高く評価されていました。また、そのプレーはしばしば話題となり、人気テレビ番組「プロ野球珍プレー・好プレー大賞」では、自軍ベンチへファウルボールを打ち込んだ際の、ユニークな一幕が取り上げられたこともありました。具体的には、次の投球に備え、チームメイトの加藤博一氏がベンチ内でグラブを構えて守るというユーモラスな光景が紹介されました（結果は見逃し三振でした）。初出場は1983年10月10日の対広島戦で代走として、プロ入り初安打は1984年5月8日の対広島戦で代打として、プロ初先発出場は1984年6月15日の対巨人戦で遊撃手として、初盗塁は1984年7月1日の対中日戦で記録しました。また、プロ初打点は1985年4月22日の対ヤクルト戦、プロ初本塁打は1987年9月22日の対阪神戦で記録しています。

西武ライオンズへの移籍と現役引退

1990年のシーズン開幕直前、村岡氏は大きな転機を迎えます。駒崎幸一氏、青山道雄氏、秋元宏作氏との複数トレードにより、河野誉彦氏と共に西武ライオンズへ移籍することになったのです。当時、常勝軍団として知られていた西武では、内野手の田辺徳雄氏が不振に陥っていた時期があり、村岡氏はその穴を埋める役割を期待されました。ここでも彼は、主に代走や守備固めとして、チームに貴重な戦力として貢献しました。特に、同年の読売ジャイアンツとの日本シリーズでは、第3戦の終盤に指名打者・安部理氏の代走として起用されるなど、短期決戦においてもその俊足が必要とされる場面がありました。しかし、西武移籍2年目の1991年は一軍での出場機会を得ることができず、この年限りで現役を引退することを決断しました。

引退後の活動

プロ野球選手としての現役生活にピリオドを打った後も、村岡氏は野球との関わりを続けています。プロ野球を引退した選手たちが集まるマスターズリーグに参加し、大阪ロマンズや東京ドリームスといったチームに所属しました。また、自身の経験と知識を若い世代に伝えるべく、少年野球の指導にも積極的に携わっています。野球界の発展に貢献するため、指導者としてグラウンドに立ち続けています。

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