杞菊地黄丸

杞菊地黄丸（こぎくじおうがん）は、体力中等度以下の方で、疲れやすく、胃腸に問題がなく、尿量の異常（減少または多尿）があり、手足のほてりや口の渇きを伴う場合に用いられる漢方薬です。かすみ目、疲れ目、のぼせ、頭重、めまい、排尿困難、頻尿、むくみ、視力低下といった症状の改善に効果があるとされています。第二類医薬品に分類されます。

構成生薬

杞菊地黄丸は、以下の8種類の生薬から構成されています。

クコシ（枸杞子）: 5g
キクカ（菊花）: 3g
ジオウ（地黄）: 8g
サンシュユ（山茱萸）: 4g
サンヤク（山薬）: 4g
ブクリョウ（茯苓）: 3g
ボタンピ（牡丹皮）: 3g
タクシャ（沢瀉）: 3g

これらの生薬が組み合わさることで、体全体のバランスを整え、症状の緩和に繋がると考えられています。

効果・効能

杞菊地黄丸は、主に以下の症状に効果・効能が期待できます。

目の症状: かすみ目、疲れ目、視力低下
体の症状: のぼせ、頭重、めまい、むくみ
泌尿器系の症状: 排尿困難、頻尿

これらの症状は、加齢や体質の変化によって現れやすくなります。杞菊地黄丸は、これらの症状を緩和し、生活の質（QOL）の向上をサポートします。

製薬会社

杞菊地黄丸は、複数の製薬会社から販売されています。代表的なメーカーとしては、以下の会社が挙げられます。

クラシエ
イスクラ産業
松浦薬業
ウチダ和漢薬
八ツ目製薬（杞菊妙見丸という名称で販売）
小太郎漢方製薬
ジェーピーエス製薬

八ツ目製薬が販売する「杞菊妙見丸」は、名称は異なりますが、杞菊地黄丸と同一成分の製品です。

関連情報

杞菊地黄丸と関連する漢方薬として、以下のものが挙げられます。

六味丸（ろくみがん）: 杞菊地黄丸の基本となる漢方薬
八味地黄丸（はちみじおうがん）: 六味丸に2つの生薬を加えたもの
* 牛車腎気丸（ごしゃじんきがん）:

これらの漢方薬は、それぞれ構成生薬や効能が異なり、体質や症状に合わせて使い分けられます。

杞菊地黄丸を使用する際は、必ず医師または薬剤師に相談し、用法・用量を守って正しく服用してください。また、服用中に異常を感じた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。

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