東亜天文学会

特定非営利活動法人東亜天文学会の概要

特定非営利活動法人東亜天文学会（とうあてんもんがっかい）は、日本で最も古い天文同好会として知られ、1920年に創立されました。当初は「天文同好会」と呼ばれており、1932年に「東亞天文協会」と改称、その後1943年頃には現名称の「東亜天文学会」となりました。この団体は、地域の天文学愛好者や専門研究者が集まり、天文学の発展に寄与することを目的としています。

創立の背景

京都帝国大学の理学部に勤務していた山本一清氏を中心に設立されました。明治から大正時代にかけては、天文学分野が官製の専門家によって主導されていましたが、アマチュア愛好者の参加が必要とされ、この団体が誕生しました。創立当初は、星に親しむすべての人々が集い、共に天文学を楽しむことが求められました。

2012年の法人化

長い間法人化のメリットが感じられなかったものの、2012年に特定非営利活動法人の申請が通り、正式にNPO法人として設立されました。この法人化によって、より多くの人々に天文学の魅力を伝えることが期待されています。

活動内容

東亜天文学会の活動は多岐にわたり、天体観測を中心とした研究だけではなく、天文学に関する歴史や文化の研究も行っています。特に、太陽黒点、惑星、変光星、さらには二重星など、さまざまな天体に関する観測が盛んです。会員にはプロの天文学者だけでなく、アマチュア観測家や天文学に興味を持つ一般の愛好家も多く在籍しています。

例会と総会

関西や中部地方の各地では定期的に例会が開催され、東京にも支部が設けられています。また、年に一度の総会も開かれており、会員同士の交流を深める場となっています。例会では、最新の観測結果をもとにした報告や、各種活動の報告が行われ、参加者は互いに意見を交わしながら知識を深めています。

運営と役員

本部は神戸市に置かれ、事務局は灘高等学校内に設立されています。役員体制も整備されており、理事長は山田義弘氏が兼任しており、その他にも多数の理事が活動しています。

研究分野

さまざまな専門課に分かれて活動している東亜天文学会では、火星課や月面課、彗星課などがそれぞれの研究テーマに取り組んでいます。特に、彗星課では太陽系内の小天体の観測が行われ、その成果を国立天文台などに報告することで、広く情報を共有しています。

出版物

この団体は自らの活動を文書で記録し、定期的に機関誌『天界』や論集『ステラ』を刊行しています。これらの出版物は、観測データの提供や研究成果の報告を目的としており、天文学の普及にも寄与しています。

誰でも参加できる

会議や例会は一般の人々にも参加が可能であり、天文学に興味がある方なら誰でも気軽に足を運ぶことができます。このようなオープンな姿勢は、天文学の楽しさを広めるための重要な要素とされています。

まとめ

特定非営利活動法人東亜天文学会は、その長い歴史と幅広い活動を通じて、天文学の発展と普及に努めています。アマチュアとプロが協力し、観測を続けることで、さまざまな発見や研究成果を生み出しています。今後も多くの天文愛好者たちが集い、天文学の新たなページを切り開いていくことでしょう。

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