東京の休日 (1958年の映画)

東京の休日

『東京の休日』（とうきょうのきゅうじつ）は、1958年に公開された日本映画であり、監督は山本嘉次郎が務めています。この作品は、カラー映像と東宝スコープで、全87分の長さがあります。この映画は、女優・山口淑子の芸能生活20周年を記念するために制作されたものであり、彼女の引退記念映画でもあります。

制作背景

本作は、山口淑子の20年にわたる映画人生を振り返るための作品であり、山本嘉次郎が監督を担当するとともに、井手俊郎との共同脚本によって完成しました。撮影は名カメラマンの山崎市雄が行い、イーストマンカラーによって華やかなビジュアルが実現されています。さらに、東宝のスターたちが多数出演しており、豪華なキャストが揃いました。

あらすじ

物語は、羽田空港に到着したアメリカからの観光客であるメアリー・カワグチを中心に展開します。彼女は現在ニューヨークで活躍するデザイナーであり、故郷の日本に20年ぶりに帰国してきました。その目的は、両親の墓を訪れることでした。メアリーが帰国したことで、周囲の人々は彼女を利用しようとします。例えば、狂った芸者八千代や、羊毛会社のプロモーションメンバーである林などが彼女に関わろうとします。

そんな中、泉という青年がメアリーの元を訪れます。彼は故郷の天海和尚からの手紙を持参しており、その手紙には墓参りと寺院への寄付に関連する詳細が記されていました。メアリーは泉を信頼し始め、彼に心を開くようになります。だが、周囲には詐欺師がいるため、メアリーは一筋縄ではいかない状況に直面することになります。

さらに、メアリーを中心にしたイベントが開催されることになり、川口メアリーの名前が大々的に取り上げられますが、実際には彼女の新しいデザインが注目を浴び、成功を収めることになります。この映画の中では、メアリーの魅力とサクセスストーリーが描かれ、彼女の熱意が周囲に影響を与える様子が表現されています。

キャスト

本作には山口淑子をはじめとして、三船敏郎、池部良、根岸明美、中田康子、草笛光子、八千草薫、扇千景など、多数の名優が出演しています。また、宝田明や平田昭彦、原節子、濱田マリといった個性豊かなキャストもそろっています。

放送情報

映画『東京の休日』は、2007年2月11日および2月12日に、山口淑子の人生を描いたドラマ『李香蘭』の放送に合わせて、大幅短縮版として再放送されました。

『東京の休日』は、山口淑子の才能と努力を称える作品であると同時に、日本映画の黄金期を象徴する一作でもあり、多くのファンに愛され続けています。

もう一度検索