東京大学情報基盤センター

東京大学情報基盤センターについて

東京大学情報基盤センター（ITC）は、東京大学の重要な全国共同利用施設であり、研究や教育に不可欠な情報基盤の設計、導入・運用を専門としています。ITCは、学内での研究と教育を支援するための多様なサービスを提供し、また全国の共同研究を促進するネットワーク型拠点「学際大規模情報基盤共同利用・共同研究拠点」を形成しています。

沿革

情報基盤センターの起源は、1965年に設置された大型計算機センターに遡ります。その後、1972年には教育用計算機センターが設置され、これらの機能を統合して1999年に現在の情報基盤センターが設立されました。設立以来、センターは教育や研究を支えるための各種情報基盤を整備し続けています。

組織

情報基盤センターは以下のような構成から成り立っています：

• - 情報メディア教育部門
• - 図書館電子化部門
• - キャンパスネットワーキング部門
• - スーパーコンピューティング部門

各部門を支援する情報業務部門と、事務業務を担当する事務部門も設置されています。これにより、学内の情報技術の円滑な運営が図られています。

業務内容

ITCは主に学内向けのサービスを提供しており、その中でも「教育用計算機システム（ECCS）」が中心となっています。ECCSは東京大学の多くの学生や教職員が利用しているシステムで、初めに1149台のiMac G4を採用した後、2008年には最新のシステムに更新されました。2012年にはNetBootを廃止し、新たな集中管理システムに移行し、2021年には、最新のiMacとMac miniが導入されました。さらに、図書館電子化部門では東京大学附属図書館の蔵書を検索できる「東京大学OPAC」が運営されています。

また、キャンパスネットワーキング部門は、東京大学の各キャンパスを結ぶ「UTnet」を整備しており、現在はUTnet3と呼ばれるネットワークシステムが稼働しています。スーパーコンピューティング部門では、日立製作所のスーパーコンピュータや富士通のPRIMEHPC FX10など、先進的な計算機リソースを提供しています。現在、PRIMEHPC FX1000が稼働しており、多数のノードを持つこの設備は学内外の研究者に利用されています。

研究活動

情報基盤センターはサービスの向上だけでなく、独自の研究も手掛けています。特にスーパーコンピュータを活用した研究には力を入れており、有名な例には教授の金田康正による円周率計算があります。この研究は、従来の方法を超えてより高精度な円周率を算出するもので、学外の研究者にも広く開放されています。これにより、ITCは全国的な共同利用施設へと位置付けられています。

所在地

情報基盤センターの施設は、東京都文京区弥生にある東京大学浅野キャンパス内に位置し、図書館電子化部門は本郷キャンパスの総合図書館内に設置されています。また、駒場Iキャンパスや柏キャンパスにもセンターの関連施設が存在し、それぞれの地域で多様な情報基盤サービスを展開しています。

まとめ

東京大学情報基盤センターは、教育と研究を支えるために多岐にわたるサービスと先進的な技術を提供し続けており、学内外での情報基盤の発展に寄与しています。このセンターの取り組みは、情報技術の促進だけでなく、国内外の研究者同士の連携を深める重要な役割を果たしています。

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