東京港フェリー埠頭

東京港フェリー埠頭の概要

東京港フェリー埠頭は、東京港に位置する重要なフェリーターミナルの一つであり、係留数や取扱貨物量においても全国的に高い実績を誇っています。この埠頭は、東京湾内の10号地埠頭その2の南端に設置されており、埋立地に位置しています。周辺の有明と海の森との間には、有明埠頭橋および東京港海の森トンネルがあり、アクセスが非常に良好です。その形状はL字型で、902メートルの岸壁があり、最新のインフラを備えています。

設備と機能

東京港フェリー埠頭は、南側にVAA、VAB、VAC、VADの4つのバースを持ち、これらのバースは主に6000トンから13000トン規模の船舶に対応しています。南寄りバースには東京港フェリー埠頭ターミナルビルがあり、ここからはオーシャントランスの新門司港行きや琉球海運、近海郵船のRO-RO船が運航されています。このように、港内の連携や便宜を図るための施設が整備されています。

歴史的背景

東京港フェリー埠頭の開設は、1969年から1971年にかけて東京発着のフェリー航路が相次ぎ申請されたことに由来しています。1970年にはフェリー埠頭公社計画がスタートし、1971年に東京都の支援を受けて設立されました。暫定的に設置されたフェリー埠頭は1977年まで使用され、1974年には第一期工事が開始。1982年までに東西に2つのターミナルと4つのバースが整備され、当時は複数の航路が運航されていました。特に、九州方面や北海道への航路が多数ありましたが、港の運営や航路は時とともに変化しました。

航路の変遷

かつては、東京港から徳島港や新門司港を結ぶ航路が存在しました。特に1976年から2008年までのオーシャン東九フェリーやその後のオーシャントランスなど、さまざまな会社がこの拠点を利用し、貨客輸送が行われていました。過去には北海道方面への航路もありましたが、経営上の課題や物流の効率性から一部の航路が撤退または移転されていきました。近年ではオーシャン東九フェリーが唯一就航しているものの、今後の発展が期待されています。

現在と将来の展望

現在、東京港フェリー埠頭は年間777万トン以上の貨物を取り扱っており、東京港全体の約10%を占める重要な拠点として機能しています。フェリーターミナルビル内には、FIFO（先入れ先出し）のギャングウェイも設置されており、利用者の利便性を高めています。アクセス面においてもJRバス関東の路線が整備されており、東京駅や国際展示場駅からの利便性が向上しています。

今後、さらなる物流の円滑化や新しい航路の開設が期待され、東京港フェリー埠頭は引き続き多くの人々に利用される重要な拠点であると考えられます。

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