東京電機大学中学校・高等学校

東京電機大学中学校・高等学校

東京都小金井市梶野町に所在する私立の中学校および高等学校です。東京電機大学の系列校として位置づけられており、かつて存在した工業科は廃止され、現在は普通科のみを設置しています。高等学校は「電高（でんこう）」、中学校は「電中（でんちゅう）」と略称されます。学校法人内では中学校と高等学校は独立した学校として扱われる側面もあり、校章や制服が異なり、入学式や卒業式も別々に行われています。

教育理念

本校の校訓は「人間らしく生きる」です。これは、誰にも支配されることなく、自らの意思で生き方を選択し、判断し、決断することを意味しています。この校訓に基づき、将来の社会を牽引する「未来のイノベーター」の育成を目指し、以下の五つの力を伸ばす教育に力を入れています。

多角的な視点と自己分析による視野の広さ
リスクを恐れず挑戦する冒険心
興味分野を深く探究する専門性
他者を理解し、協力する共感力
* 目標に向け粘り強く取り組む向上心

沿革

学校の起源は1907年創立の私立電機学校に遡ります。1948年に電機学園高等学校として設立（神田錦町）、1956年に東京電機大学高等学校と改称しました。1992年に小金井市へ移転し、1996年には中学校が開校、中高一貫教育が開始されました。1999年に男女共学化が完了しています。

教育課程

中高一貫教育を基本とし、中学校3年次からは習熟度別のクラス編成を行います。高校2年生まではクラス替えがありますが、高校3年進級時は原則固定されます。高校2年で理系・文系を選択。高校3年次には、午後の選択授業を最大10単位まで履修可能です。系列の東京電機大学への内部進学制度があり、高校2年次理系で成績基準を満たせば推薦資格を得られ、国公立大学との併願も認められています。中学校では、3年間の探究学習の成果として卒業論文を全員が執筆します。

主な年間行事

新入生向けの研修、中学遠足、夏季の希望者向け海外語学研修、東北スタディツアーなどがあります。9月には生徒会が企画・運営する文化祭「武蔵野祭」を開催。その他、球技大会、芸術鑑賞会、修学旅行（中学：奈良・京都、高校：西九州）、中学強歩大会、高校合唱祭などが行われます。

施設・設備

小金井キャンパスには充実した設備があります。特徴的な三角形の校舎は4階建てで、約6万冊の図書室、小ホール（264席）、実験室、音楽室、和室などを備え、屋上には25mプールがあります。校舎内にはカフェテリアも完備。グラウンドは人工芝（サッカー1面分）、体育館はアリーナ、サブアリーナ、柔道場、トレーニングルームを有します。人工芝のテニスコート3面や部室棟も整備されています。

部活動

中学校、高等学校それぞれに運動部、文化部が多数活動しています。野球、サッカー、バスケットボール、テニス、剣道などの運動部や、鉄道研究、科学、吹奏楽、放送、漫画美術研究などの文化部があり、生徒は自由に選択できます。

校歌

校歌は3度変更され、いずれも著名な作詞家・作曲家によるものです。特に1992年から使用された2代目校歌は独特な歌詞が話題となりました。歴代校歌は菅原洋一氏歌唱のCDも制作されています。

交通アクセス

JR中央本線東小金井駅北口から徒歩約5分、または関東バス「梶野町」バス停下車徒歩約8分です。

著名な出身者・関係者

各界で活躍する多くの著名人を輩出しています。主な卒業生として、UFO研究家の矢追純一氏、落語家の春風亭小朝氏、元首相秘書官の飯島勲氏、俳優の堤大二郎氏、将棋棋士の及川拓馬氏などがいます。教員の中には、ラジオパーソナリティのミンキー・ヤス氏なども在籍しています。

アニメ「おちこぼれフルーツタルト」や「まじしゃんず・あかでみい」に登場する学校のモデルの一つとされています。

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