東小金井駅

東小金井駅（ひがしこがねいえき）は、東京都小金井市梶野町五丁目に位置する、東日本旅客鉄道（JR東日本）中央本線の駅です。駅番号はJC14で、中央線快速が停車します。この駅を含む区間は、運行系統上「中央線」と案内されています。

歴史

東小金井駅は、1964年 9月10日に日本国有鉄道の駅として開業しました。この駅は、全額地元住民の負担によって建設された、日本初の請願駅として誕生しました。当初は旅客営業のみでしたが、翌年には貨物の取り扱いも開始されました。その後、1978年に荷物扱いが廃止され、1984年には貨物扱いも廃止されました。この駅は、かつて自動車輸送の拠点駅としても利用されていました。

1987年には国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となりました。1992年には自動改札機が設置され、2001年にはICカード「Suica」が利用可能になりました。2007年には下り線、2009年には上り線の高架化工事が完了し、駅の様相は大きく変わりました。2014年には、駅高架下を利用した商業施設「nonowa東小金井」が開業し、新たな改札口も設置されました。また、2015年には早朝無人化、業務委託化が実施され、2018年にはみどりの窓口が営業を終了しました。2021年には、nonowa東小金井の一部のリニューアルが完了しました。

駅構造

現在の東小金井駅は、2面3線の高架駅です。下り方面が単式ホーム1面1線、上り方面が島式ホーム1面2線となっています。地上駅時代には相対式ホーム2面2線でしたが、高架化により構造が変わりました。駅西側への改札設置の請願は長らく実現しませんでしたが、2014年のnonowa口開業によって実現しました。nonowa口はICカード専用改札で、チャージ機が設置されています。かつては、武蔵境寄りに自動車積み下ろし設備がありました。駅管理はJR中央線コミュニティデザインによる業務委託で、三鷹営業統括センターが担当しています。多機能券売機や指定席券売機、自動改札機が設置されており、中央改札にはサポートコールシステムが導入されています。

のりば

2番線は両方向への進入と出発に対応しており、実際の案内標には路線名のみが記載されています。上り列車の一部には、当駅で通勤特快や特急列車の通過待ちをするものが設定されています。また、2012年のダイヤ改正以降、朝の上り列車は1番線と2番線から交互に発車しています。2番線は、2022年現在は12両編成対応工事の影響で下り方面への信号機がなく、下り電車の待避や高尾方面への折り返し運転はできません。1・2番線からは、深夜の三鷹行き2本を除いて全て快速電車が発着します。

2024年10月13日より、快速電車において12両編成での運転が開始されました。これは、2020年代前半をめどにJR中央線に2階建てグリーン車を連結し、12両編成で運転するという計画に伴うもので、当駅でもホームの延伸工事などが行われました。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は29,030人です。1990年度以降、利用客数は増加傾向にあります。

高架化工事に伴う線路切り替え

2003年の線路切り替えの際、上り線のみ北側に移動したため、駅西側の踏切の横断距離が長くなり、開かずの踏切として問題になりました。その後、踏切の横断距離は元に戻り、南口閉鎖や地下通路の新設によって駅構内の自転車通行は減少しました。2007年には下り線の高架切り替えが行われ、上下線で別々の改札口を持つ形となりました。上り線は仮設の改札口を使用し、トイレは橋上駅舎時代のものが利用されました。2009年には上り線の高架切り替えが完了し、駅周辺の整備が進められました。2014年には、高架下空間を活用した商業施設が開業しました。また、2017年には北口の駅前広場ロータリーが完成しました。

駅周辺

駅周辺には大型の商業施設は少なく、閑散とした印象があります。駅からほど近い場所に畑があったり、空き地が目立つのが特徴です。油そばの発祥の地としても知られ、大学のキャンパスが多く点在しており、閑静な住宅街と学生街の二面性を持つ街です。南口にある日本歯科大学グラウンドでは、毎年盆踊り大会が開催されます。また、東京都立小金井公園や江戸東京たてもの園へは、コミュニティバスで10分程度です。以前は、駅北側に高架複々線工事を求める看板がありました。2014年には、武蔵境駅との間の高架下空間が一体化され、地域では駅名や駅周辺を「ヒガコ」と呼ぶことがあります。

北口

2020年2月には、駅前のロータリーに屋根が設置されました。

南口

駅南口には商店街があります。

バス路線

駅北口広場にはバス路線が発着します。

隣の駅

JR東日本中央線において、当駅の隣の駅は以下の通りです。

■快速
武蔵境駅 (JC 13) - 東小金井駅 (JC 14) - 武蔵小金井駅 (JC 15)

脚注

記事本文に記載されている出典や報道発表資料、新聞記事などの情報に基づいて記述しています。
駅の利用状況については、JR東日本のデータや東京都統計年鑑を参照しています。

東小金井駅