東六番丁通り

東六番丁通りの歴史と変遷

東六番丁通りは、宮城県仙台市青葉区を南北に走る道路で、仙台東照宮門前から南へ延びる宮町通りと連続しています。この名称は、仙台市の歴史的町名等活用推進事業によって制定されました。

江戸時代から明治時代にかけて

江戸時代の東六番丁は、清水小路から宮町まで続く侍と職人の町でした。しかし、明治時代に仙台駅が建設されたことで、通りは分断されてしまいます。歴史的町名活用事業では、東六番丁の現存する一部、小田原長丁通から花京院通までの区間が「東六番丁通り」とされています。この区間には、仙台市立東六番丁小学校があります。

仙台開府当初、街割りは東五番丁までで、東六番丁付近は谷地小路と呼ばれていました。1627年からの城下町拡張に伴い、東六番丁が新たに設けられました。東六番丁の南端は、清水小路と六叉路で接続し、1654年に伊達忠宗が仙台東照宮を創建すると、その門前から南に御宮町が新設されました。これにより、仙台東照宮から御宮町、東六番丁、清水小路へと続く直線道路が完成しました。

明治時代以降の変遷

1882年、宮城県初の軌道である木道社が東六番丁に停車場を設置しましたが、鉄道の開通により廃業しました。1887年には、現在の東北本線にあたる日本鉄道が仙台を経由して開通し、仙台駅の南北で線路が東六番丁を横断、分断しました。仙台駅南側では、清水小路の北端を通る形で線路が敷設されたため、清水小路は北西に曲がり東五番丁と接続。東六番丁は北目町通で丁字路となり、北目町通にはガードが設置されました。

明治後期から大正時代にかけて、仙台駅の拡張や宮城電気鉄道の敷設により、仙台駅東側の東六番丁は縮小し、駅裏地区として孤立しました。

現在の東六番丁通り

現在の東六番丁通りは花京院通で終わります。東北本線の東側では、東北新幹線に沿って走る仙台市道の一部として東六番丁の道筋が残っています。具体的には、元寺小路の少し北側から宮城野橋を過ぎ、BiVi仙台駅東口の北までの直線区間が東六番丁にあたります。BiVi仙台駅東口以南は仙台駅構内となっており、東六番丁の道筋は残っていません。

かつて通り沿いの町名も東六番丁でしたが、住居表示の実施により、住所としての東六番丁は限定的な範囲となりました。現在、歴史的町名活用事業の東六番丁通り沿いに「東六番丁」という住所は存在せず、BiVi仙台駅東口の北の一部でのみ用いられています。住所としての東六番丁は、仙台市道に囲まれたブロックの一部に限られます。現在では住所としての「東六番丁」は、仙台市道宮城野1306号・花京院通中央一丁目線、仙台市道宮城野1896号・鉄砲町榴ケ岡（その3）線、東口パーキング（旧仙石線仙台駅）に囲まれたブロックの一部のみとなっています。

まとめ

東六番丁通りは、江戸時代の城下町形成から近代の鉄道建設、都市開発の影響を受け、その姿を大きく変えてきました。しかし、歴史的町名活用事業によって、その一部は現在も「東六番丁通り」として残り、歴史を今に伝える道となっています。

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