東北海道貸切バス事業協同組合

北海道貸切バス事業協同組合



北海道貸切バス事業協同組合(ひがしほっかいどう かしきりバスじぎょうきょうどうくみあい)は、北海道道東地方を中心としたバス事業者10社によって組織された事業協同組合です。主に観光バスの手配や運行に関する業務を担っており、その通称として「ひがし北海道観光バス手配センター」という名称も広く使われています。

設立の背景と目的



この組合は、昭和45年(1970年4月1日に誕生しました。設立当初は12社のバス事業者が加盟しており、その主たる目的は、加盟各社が保有する観光バスを共同で効率的に配車することにありました。これにより、地域の限られた資源を有効活用し、より効率的で円滑な観光バスの運行体制を確立することを目指したのです。

事業内容と活動範囲



北海道貸切バス事業協同組合の主な事業は、道東地域を訪れる観光客や団体からの貸切バス予約を受け付け、加盟各社へ手配することです。組合が配車可能な事業区域は、広範囲にわたっており、具体的には釧路、北見、帯広、そして札幌の各運輸支局管内をカバーしています。この広範なネットワークにより、北海道内の様々な場所からの利用に対応しています。

加盟事業者



現在、本組合には以下の10社のバス事業者が加盟しています(五十音順)。

阿寒バス
網走観光交通
網走バス
くしろバス
斜里バス
十勝バス
根室交通
北紋バス
北海道北見バス
北海道拓殖バス

過去には、設立当初から参加していた事業者の中には、短期間で加盟を終えた例もあります。例えば、雄鉄バスは1970年4月16日に運行を停止したため、わずか半月間という短い期間の加盟に留まりました。また、道東バスは1971年9月十勝バスと合併し、加盟事業者としての活動を終えました。

特徴的な車両デザイン「BUS CENTERカラー」



加盟事業者のうち、根室交通を除く全ての事業者は、組合が定めた共通デザインの観光バス車両を保有・運行しています。この共通デザインは、白を基調とした車体に赤と青の帯が配され、帯の中に「BUS CENTER」の文字が入るのが特徴で、「BUS CENTERカラー」という通称で知られています。

しかし、近年では状況に変化が見られます。かつてのようにBUS CENTERカラーのみを採用する事業者は少なくなり、独自のデザインカラーと並行してBUS CENTERカラーの車両を導入する事業者や、あるいは独自カラーのみを採用する事業者(既存のBUS CENTERカラー車両を独自カラーに塗り替えた例も含む)が増えています。このため、加盟事業者間での車両カラーのバリエーションは多様化しています。

また、BUS CENTERカラーに事業者独自の要素を加えてアレンジしたデザインの車両も見られます。さらに、観光バス車両として導入された後に路線バス用に転用される際や、最初から路線バス車両にこのデザインを応用する事業者もあり、その際には「BUS CENTER」の部分を塗りつぶしたり、別の文字に置き換えたり、帯の色を変えるなど、様々な工夫が凝らされています。

組合所在地



組合の事務所は、北海道札幌市北区北9条西4丁目7-4のエルムビル2階に置かれています。

参考文献・関連項目・外部リンク



本組合に関する記述には、『斜里バスの歩み バス創業50周年を記念して』(斜里バス社史編集委員会編、2000年刊)などが参考とされています。

同じく共同配車を目的とした組織としては、札幌地区の事業者が加盟していたブルーバスがありましたが、こちらは2008年に解散しています。

組合の活動や観光バス手配に関する詳細は、以下の公式サイトおよびFacebookページを参照することができます。

ひがし北海道観光バス手配センター公式サイト
ひがし北海道観光バス手配センターFacebookページ

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