網走バス

網走バス株式会社の概要

設立の経緯と変遷

網走バス株式会社（あばしりバス）は、北海道網走市に本社を持つバス運営会社です。1952年に設立され、当初は北見バスの網走営業所として運営されていました。設立までの経緯として、1936年に網走在住の有志によって設立された三共自動車株式会社が前身です。戦中・戦後を経て、1949年に地元法人としてバス運営が再開され、その後北見バスとの契約を経て独立した形で網走バス株式会社が誕生しました。

1962年からは名古屋鉄道が資本参加し、西日本の企業グループの一部として運営されましたが、2012年に名鉄の株式は地元企業・株式会社タカハシに譲渡され、地元資本運営の形に戻りました。この経過は、網走市における地域交通の重要性を示すものと言えるでしょう。

現在の運営状況

2023年3月時点で、網走バスは934.892kmの営業キロを持ち、乗合バス39台と貸切バス31台、合計70台の運行車両を所有しています。網走市内を中心に9つの路線があり、新たなサービスや施設の整備が進められています。特に、観光路線として「ドリーミントオホーツク号」は、北見と札幌を結ぶ都市間バスとして好評を得ています。

多様なサービス

網走バスは一般路線バスだけでなく、観光バスや貸切バス事業も展開しています。観光需要に応えるために、特に冬季の観光シーズンには流氷観光バスを運行し、冬の魅力を引き出しています。また、近年はAI運行バスを導入し、予約制による新たな交通サービスも開始されました。

車両と運行体制

網走バスのバス車両は、名鉄グループ時代からの伝統を受け継いでおり、赤と白の「名鉄カラー」が特徴です。都市間輸送にはエアロクィーンを主に使用し、独立した3列シートの顧客向けサービスが提供されています。

地域とのつながり

地元との密接なつながりを持つ網走バスは、地域の交通の要として機能しています。バスの定期運行だけでなく、観光施設へのアクセス向上を図り、地域経済の活性化にも貢献しています。さらに、網走観光交通や他の地元企業と緊密に連携しながら施策を進めています。

今後の展望

今後の計画としては、2024年4月1日にHKBとの合併を予定しており、より広範囲なサービスの提供と運営効率の向上を目指しています。これは、北見エリアを含めたより広い地域でのサービス展開を目指すものです。エコや持続可能性を考慮した運営が求められる中、バス事業のエコ化も進められることが期待されます。地域のニーズを迅速に捉え、柔軟に対応することで、多くの住民や観光客に愛され続ける存在であり続けることでしょう。

もう一度検索