東周列国 春秋篇

東周列国 春秋篇

『東周列国 春秋篇』は、1996年に中国で製作された全30話の歴史ドラマです。中国の古典長編小説『東周列国志』を基に、春秋時代の動乱と英雄たちの活躍を描いています。中国中央電視台が『三国志演義』に続いて製作した大河ドラマであり、その壮大なスケールと重厚な人間ドラマで多くの視聴者を魅了しました。

あらすじ

物語は、3000年以上前の古代中国、周王朝の時代から始まります。殷（商）王朝を倒し、新たに周王朝を築いたものの、次第にその権威は衰え、各地で諸侯が力を持ち始めます。第12代周王・幽王は、美女・褒姒を寵愛するあまり政治を顧みず、これが周王朝衰退のきっかけとなります。その後、幽王は失脚し、周王朝は東へ遷都（平王）。これにより、諸侯が割拠する春秋時代が幕を開けます。

鄭の荘公は、周王室の権威を無視し、独自の勢力を拡大。「小覇」と称されるようになります。衛の国では、後継者争いが繰り広げられ、斉の国では、襄公が不義を働き、国を混乱に陥れます。その後、桓公が宰相の管仲を登用して国力を上げ、覇者となります。宋の襄公は、仁義を重んじるあまり、覇者となる機会を逃します。晋の文公は、流浪の末に即位し、秦の穆公と協力して国を富ませ、覇業を確立します。楚の荘王は、3年間政務を顧みず、臣下の腹を探り、最終的には春秋五覇の一人として名を残します。


呉と越の抗争も、この時代の大きな出来事です。呉王闔閭は、刺客・専諸を使って王位を奪い、孫武を軍師に迎えて国力を高めます。闔閭の子・夫差は、越王勾践を破りますが、勾践は臥薪嘗胆の末に呉を滅ぼします。

スタッフ

製作総指揮：王楓
プロデューサー：靳雨生
総監督：楊偉光
監督：沈好放
脚本：王培公、郭啓宏
音楽：高爾棣
服装：張嵐
美術：甘軍、易振洲
武術指導：范冬雨

キャスト

主要な登場人物は、各エピソードによって異なり、多くの俳優が出演しています。周の幽王を王絵春、鄭の荘公を唐国強、斉の桓公を楊立新、晋の文公を蔣愷、楚の荘王を張光北、越王勾践を李洪濤が演じるなど、中国を代表する俳優たちが名を連ねています。

ドラマの特徴

春秋時代の歴史を忠実に再現
英雄たちの人間ドラマを深く掘り下げ
豪華な衣装や美術
* 迫力ある戦闘シーン

『東周列国 春秋篇』は、春秋時代の歴史を学ぶ上で貴重な資料であるとともに、エンターテイメント作品としても非常に見応えのあるドラマです。ぜひ一度、ご覧になってみてください。

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